さいたま新都心「第8-1A街区」の開発を巡り、上田清司知事が、県議会の「新都心賑わいづくり議員連盟」(深井明会長)に対し、同議連が提案した県立がんセンター(伊奈町小室)を同街区の公共施設棟に移転・設置する案について、「移転は無理」と回答していたことが分かった。
県病院局によると、病院施設の設計会社やコンサルタントなどの専門家と精査した結果、がんセンターを入れるにはワンフロア分の広さが不足し、病室も窓のない窮屈なものになるという。
上田知事は毎日新聞の取材に「キャパが足りず、医師や看護師にとって使い勝手のいい形にならない」と述べた。深井会長は「知事から説明を聞いただけだ」と話すにとどめた。【和田憲二】
毎日新聞 2008年4月3日 地方版