絹100％表示をしているにも関らず、家表法の繊維規程の許容範囲を超えて絹の割合が少ないものがあり、国民生活センターでは注意を呼びかけている。

　絹のふとんは、「冬あたたかく、夏涼しく、蒸れない」などの保温性や吸放湿性、通気性などの特徴をうたって販売しているものも多く見受けられ、比較的高価な素材と思われてきたが、最近では低価格のものも販売されている。

「安くていい」と喜ぶ消費者もいるだろうが、実際には、絹100％表示をしているにも関らず、家表法の繊維規程の許容範囲を超えて絹の割合が少ないものがあり、国民生活センターでは注意を呼びかけている。

　3月6日に国民生活センターが発表した調査によると、「中綿シルク（絹）100％」と表示されている低価格の布団の中には、綿やレーヨンなど他の繊維が混ざっていることが商品テストで明らかになったという。

　同センターが、1万円以下のシルク100％表示の掛け布団など中国製5銘柄の中綿（詰め物）を調べたところ、2銘柄に、絹の使用割合がそれぞれ96％、84％で、綿やレーヨンなどの別の繊維が混用されていた。この2銘柄は、シルク衣料通販会社などが5980円、4800円の価格で販売していた。このうち1銘柄は、布団の外側の生地についてはポリエステル100％と表示されていたが、実際は表地の一部が綿100％だった。

　ふとんは「家庭用品品質表示法」(家表法)に混用率の許容範囲が定められているが、同センターの調査によって、絹100％表示をしているにも関らず、家表法の繊維規程の許容範囲を超えて絹の割合が少なく、家表法に抵触するものがあることが明らかとなった。誤認表示の危険があるため、国は業界に対して、法律に従った正しい表示を行うよう改善を要望するとともに、改善するよう指導していく方針だ。

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MoneyZine編集部［著］

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