新年度スタートに合わせ、ほぼ全紙面で活字が大きくなった。
このところの見出しはというと、「北朝鮮短距離ミサイル発射」「チベット暴動」「国会まひ」「負担増の4月家計直撃」など閉塞(へいそく)感漂う語句が並ぶ。紙面のレイアウトをおもに担当する経済面でも「東証年初来最安値」「円急騰」といった具合。
すっかり広まったKY(空気読めない)という略語も閉塞の現状を言い得ている。NW、TKといっても「ノリ悪い」「とんだ勘違い」とは、なかなか結びつかないが、誰にでも分かる略語は、見出しをつける側にとってはありがたい。活字が大きくなり、見出しの文字数が制約されるケースが増えてくる。
「岡山市デジタルミュージアム」といった長い名称は、これまで以上に見出しに出しにくくなる。長くて八文字、できれば五文字前後の読者に分かりやすい愛称があれば助かる。
地方経済面には、岡山市内へ大型書店出店の記事が相次いで載った。一方で、地元の書店が年度末の三十一日閉店。以前よく雑誌やユニークな文具を買っていたこともあり、先日のぞいた。名残惜しい。インターネットでも本が注文でき、読書離れといわれている折、大型書店出店ラッシュの背景を聞いてみたい。地方が閉塞状況を抜け出すヒントでもあれば…。
六日から「春の新聞週間」。新聞の用字用語もこの日から一部変更になる。「二男」が「次男」に、「風光明美」が「風光明媚(めいび)」などなど。注意したい。
(ニュース編集部・原敏師)