現人神の天皇―将軍様を笑えないぞ
今の若い人たちは信じられないだろうな。
天皇が生きたる神、「現人神(アラヒトガミ)」と言われたことを。
そのご写真は、「ご真影」と呼ばれて、「奉安殿」に安置され、最敬礼の対象であった。
奉安殿が火事で、ご真影が焼けてしまった時、その学校の校長は責任を感じ、自殺さえした。
校長の講話のときなど、「畏れ多くも今上陛下におかせられては・・・・・・・」という言葉が発せられるや否や、全員直立不動に身を正して、謹聴しなければ、たちまち「不敬罪」で告発された。
内村鑑三が、講堂で挙行された教育勅語奉読式において最敬礼をおこなわなかったことが同僚・生徒などによって非難され、それが社会問題化したのは有名である。
今、日本の若者はテレビで見る、北朝鮮の金正日将軍様にたいする過剰な敬意を、笑っているが、全くそれ以上の馬鹿馬鹿しい敬意を、当時のわたしたちは表明していたのである。それが時代の空気の恐ろしさである。
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