時間と距離で割安タクシー運賃、運輸局認可…福岡・遠賀
九州運輸局は26日、福岡県遠賀町の遠賀タクシー(木原圭介社長)が申請していた新運賃を認可した。時間と距離を組み合わせた方式で、九州では初めて。初乗り(15分または5キロまで)が800円、「15分または6キロ増す」ごとに800円加算される。他社より平均で2〜3割安くなるという。7月初めから新運賃で運行する。
同社は北九州地区で営業。新運賃では、他社(初乗り1・6キロまで650円、330メートルごとに80円加算)と比べ、2キロを超えればおおむね安くなる。JR遠賀川駅(遠賀町)―小倉駅(北九州市)間の23キロを走ると、新運賃は3200円。他社だと5850円で、45%割安になる。
同社は2006年6月、新運賃で営業を始めたが、運輸局は07年9月、認可なく運賃体系を変えたとして一部車両の使用を停止する処分にした。このため同社は10月に認可申請した。
運輸局によると、今回はハイヤーとしての認可で、タクシーのような「駅待ち」や「流し」はできない。利用者は営業所に電話して車を呼ぶ。
同社は当面、所有する普通車40台のうち25台程度で営業する。木原社長は「流しで無駄に走ることがなくなり、コスト縮減につながる」と話している。