三沢病院が「周産期科」開設 5人体制で診療(2008/04/02)
三沢市立三沢病院に開設された「周産期科」
 青森県の三沢市立三沢病院は一日、出産前後の妊婦と新生児の健康を総合的にケアする「周産期科」を開設した。産婦人科と小児科の医師が連携し、五人体制で診療に当たる。切迫早産や帝王切開、未熟児などに適切に対処し、地域で安心して出産できる医療環境を整える。
 
 診療対象は、妊娠後期から新生児早期(生後一週間)の母子。事前に妊娠や分娩(ぶんべん)期、胎児、新生児に軽度の異常がみられ、危険を抱える場合に対応する。
 ただし、高度な医療を必要とする合併症妊娠などハイリスクの妊婦や胎児、新生児は、八戸市民病院の地域周産期母子医療センターや青森県立中央病院などに依頼する。
 市立三沢病院は本来、県の保健医療計画上ではブロック別周産期医療の機能分担病院には位置付けられていないが、母子医療確保のために同科を開設。四月から常勤の小児科医一人を新たに確保できるようになったことで実現した。
 同科で診療に当たる医師は、産婦人科医が二人、小児科医が三人で、いずれも常勤医。緊急事態にも即座に対応できるよう連携を密にするため、兼務体制とした。
 上十三地区では現在、公立病院で産科を有するのは市立三沢病院だけ。大澤裕彦事務局長は「産科医不足で厳しい状況が続いているが、出産に関する地域医療を提供するために、できることには取り組んでいきたい」と話している。
【写真説明】
三沢市立三沢病院に開設された「周産期科」

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