盛岡放送局

2008年4月1日 20時7分更新

岩泉町外科救急対応不能に


岩泉町で唯一の救急指定病院で、1人しかいなかった外科医が退職し、けが人など、外科の救急患者の受け入れができなくなることがわかりました。

岩泉町の済生会岩泉病院は町内で唯一の救急指定病院で、交通事故などによるけが人を年間60人程度受け入れています。

しかし、1人しかいなかった外科医師が3月31日付けで退職したうえ、後任の医師がみつからず、1日からけが人など外科の救急患者の受け入れができなくなりました。

このため、岩泉町と田野畑村の一部では今後、交通事故などでけが人が出た場合、車で1時間以上かかる盛岡市や宮古市などの病院に搬送することになりますが、

地元では、けが人の手当てが遅れたり、救急車が地域を離れる時間が増えて別の救急患者に対応できなくなったりする恐れが指摘されています。

岩泉消防署の三田地救急係長は「長時間の搬送は患者の負担が重く、町民の安心のためにも後任の医師に来て欲しい」と話しています。

また、済生会岩泉病院の柴野良博院長は「全ての患者を受け入れたいが、専門外の医師が診療することで事故につながるおそれもあり、外科医を確保できるまで救急は受け入れられない」と話しています。