待望の県採用医誕生 大館市立扇田病院に医師不足に悩む自治体病院へ派遣するため、秋田県が公募し、県職員として採用した中西真一医師(34)が1日、派遣先の大館市立扇田病院に赴任した。地域医療に携わるのが夢だったという中西さんは、「秋田のお役に立ちたい」と張り切っている。中西さんは神戸市出身、高知大卒。これまで、東京・虎の門病院や京大病院など、大病院で泌尿器科の専門医として勤務してきたが、昨年、妻貴子さん(33)の出身地である秋田県の医師公募を知り、名乗りを上げた。 「医師を志した時から、地域医療の現場で働くのが夢だった」と中西さん。「大病院の最先端医療も素晴らしいが、地域医療は診断から治療まですべてを担当でき、医師と患者の距離がとても近い気がする」と話した。 貴子さんが3度目の出産を控え、実家の湯沢市に子ども2人といるため、当面は大館市の官舎で一人暮らし。「秋田弁を聞き取れるかが一番の気掛かり」と笑った。 1日、着任前に県庁で寺田典城知事から辞令を受け取った中西さんは「県民の期待が大きく、プレッシャーを感じている。早く地域医療の一翼を担えるようになり、秋田でずっと臨床医を続けたい」と抱負を語った。 県の医師公募は、50歳以下で、医師免許取得後2年以上などが条件。4年単位で3年間は自治体病院の常勤医として働き、残り1年間は研究機関などで有給の研修が受けられる。
2008年04月01日火曜日
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