農業や農村がもたらすさまざまな「恵み」について考えようと、「『農の恵み』シンポジウム2008」が28日、福岡市・天神のアクロス福岡で開かれた。県などが主催し、農業関係者ら約900人が参加した。

 県は2005年度からの3年間、農村の環境保全に理解を促すため、田んぼの生きもの調査に取り組んだ地区に助成金を提供するモデル事業を実施。この全国初の事業について、二丈町の農家、宇根豊さんが調査の結果を紹介しながら「単に生きものを数えるだけでなく、調査を通して自然へのまなざしが生まれる。自然風景を守るため3年で終わることなく、各地域でも取り組んでほしい」と呼び掛けた。

 事例報告は、みやこ町の緒方厚一さんと筑前町の丸山俊紀さんが発表。緒方さんは田んぼを活用したビオトープによる地域活性化の取り組みなどを紹介した。

=2008/03/30付 西日本新聞朝刊=