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中国公安省「チベット組織は決死隊を準備」

2008年04月02日00時16分

 【北京=藤原秀人】中国チベット自治区ラサ市で起きた騒乱について、中国公安省の武和平報道官は1日の記者会見で、騒乱を「ダライ(・ラマ14世)集団が組織した『チベット人民大蜂起運動』計画の一部分」としたうえで、チベット亡命政府からの指示により騒乱を組織した複数の容疑者を拘束したと発表した。また「チベット独立組織は『決死隊』を準備し、流血の犠牲を恐れないと公言している」と述べ、寺院から多数の武器を押収したと明らかにした。

 公安省が騒乱後、記者会見をしたのは2度目。騒乱を悪質で計画的だと改めて指摘するとともに、ダライ・ラマ14世側が危険であると強調する狙いがあると見られる。

 武氏によると、「チベット青年会議」など7団体は1月、ダライ・ラマの帰還や共産党の撤退などを求めることを決め、チベット動乱49周年の3月10日までの回答を中国政府に要求。満足な回答がない場合は蜂起することにしたという。

 一方、外務省の姜瑜・副報道局長は1日の定例会見で、ダライ・ラマが訪米に先立ち、乗り継ぎで日本に立ち寄ることについて「どんな名目や身分であれ、ダライ・ラマがどんな国家へ行き、祖国の分裂活動をすることにも反対する」と述べた。さらに「外国の政府当局者がどんな名義や形式であれ、ダライ・ラマの分裂活動を容認したり、支持したりすることに反対する」と語り、日本政府当局者が接触することへの警戒感を示した。

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