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次は、シリーズでお伝えしている「春の島々を行く」です。
きょうは、玄界灘に浮かぶ歴史ある島、唐津の加唐島(かからしま)をご紹介します。
イカで有名な佐賀県呼子の港から、船で17分。
玄界灘の沖合い3.5キロに浮かぶ加唐島は、南北に細長い小さな島です。
1300年前に書かれた日本最古の書物・日本書紀で、加唐島は、「椿の島」とうたわれています。
食用のツバキ油は、今でも島の名産です。
島には200人の人が暮らしています。
椿の島は古代から、朝鮮半島との深い関わりがあります。
今から1500年前、当時の半島には百済(くだら)という国がありました。
日本書紀には、みごもっていた百済王の妃が倭の国に渡来した際、加唐島の洞くつ、オビヤ浦で、子供を産み落としたことが記されています。
この赤ちゃんが百済に戻って、25代国王となったのです。
産湯を使ったといわれる井戸も残っています。
島の東側、断崖絶壁の上にそびえ立つのは、「櫓木観音(ろうぎかんのん)」です。
青い海に浮かぶ、椿の島、加唐島。
今日も櫓木観音が、穏やかに海を見つめています。
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