エイプリル・フールか何か性質の悪い冗談だろう、と思われてしまうような楽しいニュースがあります。
あの、仮想世界セカンドライフ内に、オーマイニュースの勝手スペース(仮想詰所)が本日4月1日付でオープンしました。本当です。 ちょっと待ってほしい、現実世界には報ずべきニュースが無数にある、何と言っても今は都知事選たけなわだ、それなのにJANJANのように市民記者総出で選挙を報じたりもせず、よりによって仮想世界とは何ごとか――そういぶかる向きもあるいはあるかもしれません。 理由は簡単。そこにはすでにグローバルな市場が存在し、名だたる大企業が実際に進出し、無視できない規模の経済活動が日々営まれ、世界の多くの人々もその仮想世界で「生活」し、日本語のサービス開始が近づいている、しかもロイターや、ITmediaをはじめとする日本のニュースメディアも進出を企てているからです。 そうであれば、恐らくロイターのようにはユーモアを解することを望めない日本の大手メディアその他に先駆けて、わがオーマイニュースの市民記者が、この仮想空間に記者詰所、あるいは勝手カフェ、あるいは支局を設けるのは急務である、という判断は、あながち的外れなものではないでしょう。 一連のITmediaのセカンドライフ関連記事を追ってみると、記者(=石川)と同様、ITmedia仮想支局開設を目論むIT戦士こと岡田有花記者は、どうやらまだ仮想支局の敷地はおろか、建物さえ建てることもままならず、やっぱりおもしろくないよセカンドライフという記事から察するに、早々に仮想支局開設への熱意が冷めてしまっているようにも見えます。 ならばロイターに続き、日本のメディアでもしかしたら最初の支局開設の栄誉をオーマイニュースが得ることは可能なのではないだろうか。そう考えた記者は再度、仮想世界に赴き、無料で地所ないしはスペースを提供してくれるところを探して回りました。 ところがいくら探しても、全く見つかりません。 このサービス全体を提供する仮想大地主なるリンデン社が人々に土地を無料で解放することは残念ながら全く望めないので、今回の場合はオーマイニュースのいわばパトロンとなってくれる企業をひたすら探すしかないのですが、土地はもちろん、部屋の一区画でも無料で提供してくれるような奇特で先見のある企業はいくら探しても尋ね回ってもいっこうに見つかりません。 市民「記者」としての自負は持ってはいても、肩身が狭いのは、現実世界でも仮想世界でも同じことなのか。そんな落胆した記者のもとに、先の記事でインタビューに応じてくださったmatatabi RittさんからSIM(仮想世界の島、つまり区切られたテーマパークのこと)公開を知らせるメールが届きました。 なんでも、地所やスペースに完全に縛られて経済活動を行なうことを余儀なくされているこの空間の特性に目をつけて、フリーマーケット・スペースを設けたユニークなSIMができるとの事です。 フリーマーケット? フリースペース? そこにお巡りさんのボックス詰所や電話ボックスみたいなものでも何でもいい、勝手カフェのデスクを置くことは可能だろうか? 早速そのAbleseed Islandを管理するM2J_PRODUCTIONの代表取締役のMonaka Leanさんにご相談したところ、すんなりとご快諾いただいたばかりか、なんと、別に地所をひと区画提供してもらい、立派なビルまで建てていただける運びとなりました。感涙です。 このOhmyNews_Japan_Second_Life_Officeは、Ableseed Island北東の風光明媚な海沿いに立てられた、閑静な中にも落ち着きと爽やかさとを感じさせる建物に仕上がっています。セカンドライフにおいでになられた皆様は、ぜひ一度お立ち寄りください。 実際、このグローバルな仮想空間で起きる種々様々な事象を「喜怒哀楽驚恐」のうちに記事にする機会は、現実世界同様に多くあることでしょう。 仮想世界?と眉をひそめる向きをよそに、実際、ソニーが同様の日本人向け仮想世界サービスを始めるなど、どうやらこの方面での話題は今後、尽きる気配がありません。 この21世紀に姿を現した「第2の人生」をとりあえず認知する一助として、オーマイニュース「セカンドライフ支局」が読者のみなさまのお役に立てれば幸いです。 【記者注】これは嘘のような本当の話です。だまされたと思って、どうぞ【こちら】をクリックしてみてください。ただし、今日は日付が日付だけに、ウェブ上には本当のような嘘の話もあることでしょう。どうぞお気を付けください。 【編集部注】(オーマイニュース4月1日人事)セカンドライフ支局長・石川達夫
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