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閉園「ひろしまドッグぱーく」 おりに480匹、やせ細る

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動物愛護団体協力 支援の輪

 広島市佐伯区の犬のテーマパーク「ひろしまドッグぱーく」で、昨年5月末の閉園後も約480匹の犬が1年以上もおりにいれられ、大半が栄養失調などの体調不良に陥っていることが、同市の調査でわかった。市が業者に何度も指導しているが改善されず、動物愛護団体が9月から、飼育や飼い主探しに協力。全国から餌などが届き、飼育を手伝うボランティア約1000人以上が駆けつけるなど支援の輪が広がっている。

市指導、改善せず 21日から譲渡会


引き取り手が見つからないままの犬(広島市佐伯区で)

 市動物管理センターなどによると、同施設は2003年4月、愛犬家や子どもに犬と触れ合う場所を提供したいと、地元のドッグプロダクションなどが運営を開始。しかし、経営不振で閉園となり、従業員ら5人で世話をしているという。

 昨年6月、地元住民から「極端にやせた犬が多くいる」などの連絡を受けた同センターが、これまでに現地調査を5回実施。衛生面や餌の管理が十分ではなく、市は口頭指導を20回以上行い、今年9月26日には改善計画書の提出を求めた。

 市に対し、同プロダクション側は「お金が入ってから、ちゃんとやります」などと説明。8月には犬の飼い主を探す新聞広告を出したという。

 大阪市都島区の動物愛護団体「アーク・エンジェルズ」が広告を見て犬の救護に乗り出し、インターネットで知ったボランティアも駆けつけるようになった。

 4日の市議会厚生委員会でも取り上げられ、城仙哲宣・同センター所長は「業者が拒んだため、詳しい調査ができなかった。早い段階で、具体的な対応策を考えればよかった」と説明した。

 アーク・エンジェルズの林俊彦代表(59)は「とにかくとんでもない事態になっている。すべての犬を保護して健康にしたい。医師の診察を受けた犬は一般家庭に譲りたい」と話す。

 ひろしまドッグぱーくで21、22両日の午前10時〜午後5時まで犬の譲渡会が行われる。

2006年10月5日  読売新聞)
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