志賀高原編② VIPの登場
3月30日、日曜。
昨日、暖炉の調査を完了した私は、今日一日、束の間の休息をしたいと思います。
1週間のスキー合宿を終了した娘(8才)を迎えに、スキースクールの合宿所のある、近くのゲレンデに出発しました。
1歳の赤ん坊をおんぶして、妻と一緒にバスで移動したのですが、途中の路上にポツン、と立っている人がいます。通り過ぎるときに見えたのは、耳についているイヤホンと、背中から出ているアンテナ。
そして、菊の紋章が背面のついたワンボックス車が駐車しているのがみえました。
そうですか。やはりロイヤルファミリーは志賀高原にいらっしゃいましたか。
娘と合流して、家族4人でゲレンデに出ました。スキーをはいて、リフトに向かって歩きはじめました。
ここは特に人の少ないスキーゲレンデなので、近距離でカメラを向ける人も居なく、周りからの注視も少なく、良い静養方法だなー、と思っていたところ、
知らない男性が私の妻に話しかけています。「すいません、ここは、今から通りますからちょっと場所を開けていただけますか~」と聞こえるか聞こえないかのささやき声。もしや、と思い「皇宮警察ですか」と聞いたところ、ささやくような声で「そうです警察です」。さすが皇宮警察、スキーも出来るし紳士的。
と思った矢先、正面から皇太子夫妻がこちらに向かってきました。あわてて道を譲りました。
皇太子夫妻とよく似たウェアを着た10人以上の人が雲のように囲っているので、全然分からなかった。人間カモフラージュ。影武者フォーメーション。
突然、私の妻が雅子さまに向かって叫びました。「雅子様ー、頑張ってくださいねー応援してまーす」。
せっかく静養に来ているっていうのにそんな~・・・
それでも・・・雅子さまは妻を見てニコッとし、さらには皇太子様がスキーのコースを少し妻の方に変えて「どうもありがとうー」。
せっかくの静養中に声なんてかけてダメじゃない、という私に対して「いいのよ、女の大変さは女同士じゃないと分からないから。」とか何とか。
さて、その後娘と二人で滑りましたが、今度は林間コースでロイヤルご夫妻に出会いました。というより、林間コースは逃げ場がないので、一緒になってしまうんです。
コースを滑ってくるご夫妻に向かって少年が叫んでいます「雅子様~、頑張ってね~僕が付いているからね~大丈夫だよ~!」
またもや、皇太子が滑りながらも少年に、「ありがっと~う!」
ノブレス・オブリージュ。私は、皇太子であることの大変さの一端を見たように思いました。
ロイヤルな生活の一端を見て、リフトに乗りながら娘と話をしました。
「いつも人に見られていて、自由なことが出来ないって大変なことだね。皇太子さまは昔から慣れているのかもしれないけれども、雅子様はそうじゃないからね。」
「紀子さまは一緒にスキーをしないの?」
「雅子さまと、紀子さまとはお家が違うから一緒には遊ばないよ。雅子さまには男の子がいないから、周りの人がいろいろと気を遣っているのかもしれないね」
「私には可愛い弟がいるし、普通の家に生れてよかった」
と、皇太子一家の大変さが少しは分かった様子で、ウチの子に生れて良かったという結論になりましたとさ。チャンチャン。
さて、暖炉情報です。
皇太子ご宿泊のホテルには、これまた素晴らしい暖炉が設置されています。
一階ロビーにはガスの「ナンチャッテ暖炉」ですが、2階ラウンジには重厚な暖炉があります。
このホテル、外見はロッジ風ですが、内部はロッジ風のルックスをキープしながら、大変贅沢な作りとなっています。国内最高のスキーホテルだと思います。もちろん料金は高いです。サービスは、お客が気を遣ってしまうくらい、気を遣ってくれます。
一回だけ、ボーナスを奮発して泊まったことがあります。到着するなり、高熱を出して、薬の手配をしていただくばかりで、スキーどころではありませんでした。「俺のボーナスどうしてくれる」・・・うなされながら、「加湿器」をお願いしたところ、「どうしてもとおっしゃるなら手配しますが、本当にいいんですか?」と怪訝な顔。ホテルのフロントは、「加湿器」じゃなくて「貸しスキー」と聞こえたらしいことがわかってワッハッハ~。ゲストの風邪も治してくれる、そんな良いホテルでしたとさ。こちらも、チャンチャン。
(Camera Data:ニコンD50 パパラッチモードで撮影)
(文と写真:石田仁)
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