さらにこの大会を“キナ臭い”ものにしていたのが、招待選手としてMWEから参加するルナティック秋葉とマイティさっちんの存在だ。ルヴィア決起の背景に、型月マット界における闇のフィクサー、琥珀SANの暗躍があったと噂されている現状、FWF残留を公式にコメントしているナイト・ザ・セイバーと鉄拳サンダーバゼットの対戦相手としてMWEのファイターがリングに上がるというのは、あまりにも出来過ぎた展開といえよう。かくして、メイン以外にも注目の対戦カードが目白押しという、かつてない熱気に満ちた興業が実現した。
そして、両陣営ともに2−2タイという緊迫した空気の中、赤き炸裂とグランブルーの対決が火蓋を切って落とされる。
あくまで美技による花道を飾りたいルヴィアに対し、凜はオールラウンダーとしての持ち味を活かして打突メインの熾烈な攻勢を展開。大技に拘るルヴィアをじわじわと追い詰めていく。だが中盤、ルヴィア起死回生の腕ひしぎ逆十字から流れは一転。さらにジャーマンスープレックス、ツームストン・パイルドライバーと続く華麗なる王道技の応酬は『FWFの女王』を窮地に陥れる。
だが開始25分、誰もが予期せぬ番狂わせが生じた。満身創痍の両選手がともに乾坤一擲のドロップキックを繰り出すも、そこには逃げ遅れた間桐レフェリーの姿が……
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ルヴィア反撃! 同時に客席から巻き起こるシベリウス「ラカスタヴァ」の大合唱。あらためて絶大なファン人気を印象づけた。 |