長野赤十字病院(長野市)精神科の常勤医4人のうち3人が3月末で退職し、1日から診療規模を縮小することが31日分かった。現在25人いる入院患者の転院を進めているほか、入院、外来とも新規患者の受け入れを抑制する。今後、地域の精神科診療体制に影響が出そうだ。
同病院によると、退職理由はそれぞれ自己都合、開業、研修期間の終了。このうち自己都合以外の2人は、4月以降も非常勤として同病院で診療に当たる。これにより3月までの常勤医4人、非常勤医4人体制から、4月以降は常勤医1人、非常勤医7人となる。入院受け入れの基準は満たしているという。
病院は4月以降、新規の患者は身体合併症を伴う場合などに制限。入院ベッド数も45床から30床に減らす。輪番制による休日の救急対応は、これまでの週1回程度から月1回に減らすという。
病院は、周辺の病院や市医師会などに転院や外来患者受け入れの協力を求めている。精神科部長を兼ねる高橋武久副院長(64)は「医師を全国から探してきたが、どこも不足している。研修医教育も担っているので、なんとか切り抜けたい」と話している。