――FWFとMWEの衝突は沈静化した一方で団体内での抗争が目立ってきましたが、ゴルゴーンさんとしてはどうなんでしょう?身内同士で争うのは、その、やっぱり?
エ:最高じゃない。反対する理由がないわ。
――ですよね(笑)。じゃあルヴィア選手の新団体については好意的と見ていいんでしょうか?
エ:べっつにー。内ゲバでいがみ合うなら面白いけど、敵同士になったら面白くないしー。小物同士がきゃんきゃんかみ合ってるだけでしょ? 好きにすればあ?
――どちらにも肩入れしないと? ゴルゴーンさんはルヴィア選手の新団体に移籍するのでは、と言われていますが?
ス:オレはオレのルールで戦うだけだ。強いヤツと戦えるのならどこにでもいく。まあ、目障りになるようならまとめて踏みつぶすだけだけどね(笑)。
――おお、しょせん小娘同士の戦いというワケですね! 真の王者は自分だと!?
ス:もちろん。オレはずっとそれを言葉じゃなく試合で示してきたつもりなんだ。試合のレギュレーションをあげているのもその一環で。別に血が見たくてリングに地雷とか仕掛けてるんじゃないよ。まあ、八割は血が見たいんだけど(笑)。
――本当に血がお好きなんですね。
ス:オレにとってはエールみたいなものだから(笑)。プロレスってのはあらゆる暴力行為、人間の破壊衝動を肯定してくれる魂のフルコースなんだよね。つまり何を言いたいかっていうと、リングにあがった相手は誰であろうとオレの獲物、餌食にすぎないってコト。王者も例外じゃないよ。
――それは問題発言ですね(笑)。先ほどはルヴィア選手の発起には無関心なようでしたが、気持ち的には興行成績に走っている今のFWFはやっぱり?
エ:最高じゃない。お金はあればあるだけいいわ。
――ですよね(笑)。グッズ展開やCDデビューを企画したのはカレンプロモーターですが、まさかゴルゴーンさんもデビューするとは思いませんでした。
ス:ええ。ファンの皆さんの予想を超えるのがレスラーの仕事ですもの。
ゴ:………………。
※ここでゴルゴーン氏、ぐったりと頭をさげる。なにやら気落ちしているが、おそらく、ゴルゴーン氏関連のグッズの出来がいまいちなコトに憤っているのだろう。
※熱心な読者の方々はご存じの通り、優雅かつ華やかな戦いを良しとしたFWF初代社長引退後、二代目となった遠坂凛(リングではダイナマイト凛)が興行成績を重要視しだした。昔からのプロレスファンは顔をしかめたが、新しいファン層が入ってきたのも事実。また、初代社長がうっかり引退した背後にはMr.ゴールドマンの暗躍があったとも噂されている。
<続く> |