独占インタビュー/マスク・ド・ゴルゴーン(2/4)
――なるほど。リング上の殺人も辞さないと?

エ:ええ。リングの上じゃ殺人は合法だぜ、もっと血がウンマァーイ、がゴルゴーンの口ぐせだもの(微笑)。

ゴ:っ、…………!

――なるほど。普段から対戦相手を殺したくて仕方がない、というコトですね。そうやって多くのレスラーを血の海に沈めてきたワケですが、以前のゴルゴーンさんはセイバー選手と並び称されるクリーンな選手だったワケですが……


エ:あら、そうなの? 以前っていつ頃?
  インタビュアーを前にやる気満々のゴルゴーンと、氏を静かに見守るマネージャ両名。数々の熱いコメントはこうして生み出された。
――二年前ですよ。ゴルゴーン選手の故郷からマネージャーがやってきてからですね。

エ:はあ? 私たちが来る前のコトなんて知らないわよ。ステンノ、知ってる?

ス:そうね。セイバーさんとタッグを組んでいたことは知っているわ。大小コンビというのかしら。セイバーさんにばかりカメラがいくから、うちの子ったら腰までしか映らないのよ。

エ:なにそれ、超うけるー! そっか、だから気づかなかったのね私たち! ダメドゥーサったら無駄にでかいから! 

ゴ:………………
※ゴルゴーン氏、しきりに顔を動かす。何かを訴えているようだ。
――ともかく、そういったファイトから今の残虐ファイトに切り替えたのはどんな心境の変化があったのでしょう?

ス:まあ、心境の変化だなんて。今まで隠していた本性を出しただけですわ。

――コスチュームが派手になったのも? 少々悪趣味なので昔のライダースーツに戻ってほしい、との声もあるのですが。

ゴ:…………
※ゴルゴーン氏、しきりに顔を動かす。何かを訴えているようだ。
  ファンの記憶にも新しい8.21有明ドーム・対2メートル級ライオンのワンシーン。さすがの大巨人も苦戦するかと思われたが……!
ス:冗談じゃない。これでも押さえてやってるんだ。本当はもっと肌を向きだしにして、より攻撃的なコスチュームにしたい。FWFのレギュレーションが厳しいのでここまでにしてやってるのさ!
と申しております(微笑)。

――今のファイトスタイルは元からのもの、と。FWFでは牙を隠していたのですね?

ス:隠していたっていうより、ガキのおままごとに付き合っててやったってトコロかな。たまには友情ごっこもいいかなって。単にそんなプレイに飽きただけさ。オレは生まれついてのモンスターだからな。血を絞りつくして敗者をとことんいためつけないと存在意義を感じられない。

――え、えっと、今のはゴルゴーン氏の?

ス:もちろん意訳です(微笑)。今のテキスト、見出しで使ってくださいます?

――あ……いえ、見出しにするのはインタビュー内容を見て、雑誌の方で検討させていただきたいのですが……

エ:あら。この子ったら怖いわねぇ。“貴様踏みつぶされたいのか、雑誌社ビルごと投げ飛ばすぞ”ですって。

ゴ:……!、……!
※ゴルゴーン氏、しきりに顔を動かす。何かを訴えているようだ。

――ぜ、善処します!

続く
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