婦日の寝不足日記

僕の身の回りでは毎日のようにテレビドラマさながらの出来事が起きます。
その全てを記す事はもちろん出来ませんが、どうしても漏れ出してしまう僕の心の声を聞いて下さい。
僕には語りたいことがあまりにもたくさんあるのです。

                              
2008年03月31日
出会いと別れの季節は何かと忙しい季節でもある
 年度末で大忙しの部署も多いであろう3月31日だ。とはいえ今日は分娩も少なく外来も予約診察のみでそれほど混まなかったから、仕事の方は比較的楽な一日だった。
 しかしこういう時にはきちんと他のやることがあるので、もちろん暇な事は決して無い。

 特にこの時期は仕事以外の各種雑用が増えるものだ。
 今日も愛車の車検手続き、都合により生じた預貯金の整理、とある新築家屋の受け渡し行事から、自動車任意保険の手続き、個人で入っている医師賠償責任保険の手続き、老朽化著しい山スキー装備のチェック注文、山で使うコンタクトレンズ注文等をし、更には先ほど寄り道したネットで、老朽デジカメも新品に買い変える事を決め注文してしまった。
 また突然身近に届いた年金得別便の返事とか、各種マイナーな買い物とかいろいろやることだらけだ。

 これらの過程の中で何について書こうかと迷う。色々と突っ込みどころが満載すぎる事が多いのだ。まあいずれにせよこれらの雑用の多くは、ネットやメールで済む時代となって本当に良かったと思う。
 仕事をしながらこれらの事をいちいち出向いてこなしていたら、かなり大変だろう。何事も余計な業務は減らさないと肝心の自分の仕事が出来ない。
 保険だってネットで簡単に手続きできる方が、加入する方も引き受ける方も嬉しいに違いない。

 とはいえ幾つか時代遅れのものもある。郵便局はゆうちょ銀行として民営化されたのに、一部銀行をのぞき未だにネットで振込みや入金が出来ない。
 車検だって、今時ちと不合理なシステムんじゃないかと思う(手間はそれほどで無いけどね)。だいたい車の登録業務というのは税金の無駄使いもいいところだというのが僕の考えだ。車屋さんも車検があるお陰で、新車が売れると思っている面もきっとあるだろう。

 とにかく今時は誰もが忙しい時代だ。世の中の制度にもできるだけ無駄を省き、その余力をもっと育児や教育に振り向けなければならない(若い人には異性とのお付き合いも必要だしね)。
 車検や保険とか年金とか様々な手続き雑用をしながら、あんまりこの手の安全装置だらけの世の中もたまらんなあと思っていたりする。 
2008年03月30日
今日の野谷荘司山、白谷滑降の地図です。茶丸でスキーアイゼンを紛失


山では油断大敵
 今日は岐阜からはるばる参戦いただくMisao先生と、白川郷から野谷荘司山に登り、白谷左俣を大滑降してきた。午前中でさくっと登れて、豪快に滑降できたから大満足だ。
 しかし登りに使った尾根は、何箇所かで雪崩及び雪庇の危険があり、緊張させられる場面も幾つもあった。

 特に標高1350m付近の急斜面で雪崩の破断面となりであろうクラックがあり、そこに危うく落ちそうになり冷や汗をかいた。ちょうどスキーアイゼンをスキーに取り付けようと、スキーを脱いだ時に足元に突然深さ10m近い大きな穴が開いた。
 右足は完全に穴にはまり、装備も危うく落としそうになる。ザックは咄嗟につかんで落下を防いだが、雪の上においておいたスキーアイゼンは穴の深くに落ちてしまった。

 自分の身代わりに落ちてくれたと思うと少しは納得できるが、不注意だったのには変わらない。下手に動くと大きな雪崩を誘発する危険もあり、シリアスな場面でスキーアイゼンの回収はあきらめざる終えなかった。このアイゼンはまた雪が溶けた頃回収に出かけようと思う。
 山では何が起こるかわからない。しかし注意していれば防げる危険も多い。スキー自体は上手くいったが、今日は地形の判断を誤り、大きな危険を冒したと反省しきりの山スキーとなった。

雪崩の断裂面にはまり込む。この直後に僕も大穴に落ち、スキーアイゼンを失った
2008年03月29日
今日は中学生の引率でした
 代務の先生は来てくれてないが、春の分娩制限が効を奏し何とか時間は作れそうだ。
 何時もならこういう時は山スキーに出かけてしまうのだが、幾らなんでも家族の用事をほっぽりだして遊び続けるわけにはいかない。というわけで今日は以前より依頼されていた、長男のいる東山中学サッカー部の高岡遠征に、運転手として参加させていただいた。

 僕のオールドイプサムに、身体は大人並みの中学生5人乗せて、高岡の高稜中学まで往復する。
 子供達はサッカー3試合で動き回ってるから、車の中では寝てしまうかと思いきやとんでもなくて、元気一杯高岡から高山までの道中の往復約5時間を、ずっと様々な話題でしゃべり続けていた。
 
 中学サッカーの試合観戦もなかなか面白かった。しかしそれ以上に中学生達の生の各種話題を、車の運転しながら聞き続けるもの、まるでNHKの中学生日記を見ている様で、何時に無く楽しい時間であったと思ったりもする。

試合の結果は一勝一敗一引き分け


2008年03月28日
行政は縦割り横割り複雑怪奇
 何時もながらの外来や分娩業務に、年度代わりならではの公私様々な雑用が積み重ねられ、今更ながら今日もほとほと忙しい。
 たまにはこの日記に今日は暇で嬉しいなんて書いてみたいと思うが、毎日毎日本当に忙しいから、そんな出鱈目を書けはしない。僕の目の前には今でもあちこちから送られてくる各種各様様々な書類が山ほど詰まれているが、封筒を開く時間すら僕には有りません。

 僕が産科医の看板を揚げる様になった20年ほど前には、まだこれほど産科医の需給状況は逼迫してなかったと思う。しかしこの20年間周囲産婦人科医の人数はずっと減り続けてきた。
 こんなに産科医の人数が世間に少なくなるなんて、全く見込みはずれであったと思う。これと同様なことを思う僕と同世代産科医はきっと世間にたくさんいるだろう。
 ご同業の方はどうか皆さん病気にならずがんばって仕事を続けてください。

 さてさて話は変わり、こういった子育てや分娩の苦しい現場を、行政も様々な形でサポートしようと努力はしてくれている。先日も更に手厚い妊婦検診援助事業の連絡が行政側から病院に入った。様々な援助をしてくれる事は悪い事ではない。逆に産科医を苦しめ結果妊婦さんを苦しめようとしている司法の世界より100倍マシだ。

 しかしこの援助事業中々に複雑だ。気持ちは分からんでもないが、もう少し単純にできないものだろうか。ぱっと読むと(複雑すぎてとても全部は読む気しません)、その援助内容は高山市、飛騨市、下呂市、白川村で皆複雑に異なる。更にその外に県からの援助も色々異なる形で重複してある。

 援助の為に妊婦さんに発行される券の色は、白、新白、緑、新緑、紫、うぐいす色に分かれているらしい。僕はぱあなので色でどの援助が行われるかきっと判別できないだろう。

 なおもっと分からないのが、療育に対する行政関係機関の役割というもの。生まれた子供の療育支援機関は、市町村に児童福祉関係課、母子保健関係課、教育委員会があるらしいが、その3つの役割分担はとても僕の理解能力を超えている。なおその他に県にも同様な役割の機関が4つあり、その関係もまた分からない。

 この辺の出産育児に関する縦割り横割り行政の複雑さは、まだまだいくらでも書けるネタがある。
 行政の複雑さを思うと、税金の無駄使いという言葉がどうしても頭によぎる。援助する事自体が悪い訳では無いのだが、その辺についてもまだまだこれから突っ込んで、この日記に書いてやろうとちと思っていたりする。
2008年03月27日
蕎麦と酒の思い出
 夜中の分娩こそ無いものの、外来、手術、病棟と様々な仕事に追われながら忙しい時間を過ごしている。
 春のせいかスギ花粉のせいか、何だか一日中眠たい気もする。夜中の業務が無くても眠いのは、やはり多少山スキーの疲れが残っているのだろうか。

 さて今回の春連休スキーでは、山から下りると、まず温泉に入り、次いで美味しい蕎麦を食って、その後酒を飲んで、その他宿以外の何処にも行かず毎日さっさと寝ていた。僕にとってはこれで全く文句なしの1週間だったと思う。

 しかし蕎麦というのは美味しいが、山スキーで消費したエネルギーを補うのにはカロリーが少なめだ。おかげで昨日一昨日は多くの看護婦さんから「先生痩せたねー」と言われた。数キロの違いしかなのだが、自分でも普段より少し身体が軽い気がして悪い気はしない。
 しかしその反動で、この数日はやけに腹が減る。昨日今日は仕事のストレスもあり、隙を見てはチョコとかお菓子を食べ続けてるので、多分あっと言う間に体重は元に戻るだろう。 

 さてさて今回の山スキー行では、僕は新潟県越後湯沢で3日間を過ごした。
 越後湯沢は温泉も豊富で、蕎麦も美味いし、お酒も美味い。周囲は雪山だらけで実に良いところだった。東京にも新幹線で1時間半で着くし、日本を代表するリゾート地だ。僕の住んでいる高山も山に囲まれた味わい深い観光地だが、越後湯沢には負けると思った(住んでみればいろいろ欠点も見えるのだろうけどね)。

 特に面白かったのは駅構内にある利き酒屋という日本酒のお店だった。500円で5種類の銘酒を飲み比べられる。おかげで毎日寝る前には、そのお店にでかけ、キュウリをかじりながらお酒を5種類飲んで、良い気持ちで眠りにつくことが出来た。
 そして翌朝は早く起きてスキーに出かける。
 山スキーというプチ冒険と、温泉と蕎麦と酒があれば、きっと多くの男はそれで満足してしまう(若いうちは別)。これはある意味夢のような3日間だったと思う。

 とはいえ僕が楽しい連休を送っていた間、家庭内では、塾とかサッカー遠征とか色々な事で大変だったらしい。
 蕎麦と酒だけでは人間生きてはいけない。当たり前だ。
 今日も仕事や家庭で様々な事があり、各種厳しい現実と向きあっているが、厳しい現実に生きるのが本当の人の生き様である事はもう間違いないだろう。
2008年03月26日
値段が上がっても下がっても
 計画的な業務量制限を入れていたお陰で、毎週水曜日に固めて行うドック検診や集団検診は今日からしばらく無しで済む事になっている。
 リフレッシュ休暇開けのしわ寄せ業務はたくさんあるが、検診業務が無い分やや余裕はあった。おかげで片手で書類を片付けながら、もう一方の手でHPの山行記録更新を行える。
 僕のPCとHPソフトは安物なので、たくさん写真をページに入れようとするとそれなりに時間がかかる。何か他の業務をしながらHPを更新した方が時間を有効に利用できるので都合よかったりする。

 さて今朝のニュースではガソリンの暫定税率撤廃でガソリンスタンドが混乱しているという趣旨のニュースが流れていた。ガソリン業界としては税金が安くなる分嬉しいんじゃないかと思っていたら、どうもそう簡単な話では無いらしい。競争が激しい業界ならではの辛さがあるのだろう。

 一方産科業界ほど競争が無い業界は今時珍しい。
 今や分娩受け入れ先を妊婦さんが探す時代だ。完全な売り手市場となっている(こうなった理由は産科医ではなく世の中の方にあるのですがね)。

 もともと産科というのは自由診療でなりたっているし、分娩にかかる値段は今や業界側でかなり自由に決めれる状況となっているのだ。
 今日も事務方さんが僕が仕事している外来控え室にみえて、産婦人科の検診や分娩費用を値上げしましょうと言う相談に来た。なお僕はサラリーマンであり、自分の仕事の単価が上がっても自分のサラリーに直接かえってくる訳ではない。
 僕はずっと前から病院内で稼ぎ頭となっているし、今更僕の売り上げを上げる必要をさらさら感じていない。だから僕は検診や分娩の値段を上げる必要を感じたりはもちろんしていない。

 僕はこの日記を通じても、自分の仕事の値段を上げたいなどとか書いた事は一度も無い。僕が再三周囲にも日記にも書いてきた事は、産科医に多くのものを求めるなという事だ。非人道的な労働条件で仕事して、挙句の果てに失敗したら牢屋に入れられるなんて全くもってとんでもない話だ。

 そういうわけで、値段が上がれば、かえって多くの付加価値を求められる様になる気がして、別に僕は嬉しい事は何も無い。
 ただ事務方さんとしては「先生の仕事は大変なのだから、それに応じて値段を上げましょう」となる。これは時代の流れでもあるらしい。拒否する理由も無い以上、それではそれでお値段を上げましょうかという話となった。病院はきっとそれが嬉しいだろう。

 さてさて経済学の本によると、物の値段は需要と供給の原則で成り立つとなっている。確かにそれはそのはずだ。
 しかし現実に僕の身の回りには、その原則と全く異なった成り行きで値段が決まっているものがあまりに多い。医療なんてその典型で、ほとんど政治的思惑で値段が決められている。
 この辺の事に不平不満を持つ位なら、少しでも正当な立場で仕事できる様になるよう、僕自信ももっと努力しないといけないのだろう。色々考えてしまうよ本当に。
2008年03月25日
万事塞翁が馬
 リフレッシュ連休が終わり、今日から本格的に仕事が再開された。
 当然ながら予想通りに猛烈に外来は混む。午前中はびっしりと5分にひとりづつ予約が入っていた。その外に予約外の患者さんが、その倍近く受診されるから、嫌でも僕が患者さん一人にかけられる時間は2分程度という事になる。

 そのうち5分かかかる人が一人みえると、そのしわ寄せで30秒程度で済ませなければならない患者さんが出てくる。こんな秒単位外来で見落としも増えると思うのだが、僕の留守の間に予約をどんどん入れていた周囲コメディカルの方はこの状況をどう思っているのだろうか。
 高山のような地方では、患者さんの人数は構造的に決して減らない。とにかく豪快山スキーで入れ替えた気持ちで、また仕事に励むしかない。

 僕の今の希望は来月から始める分娩制限だ。これで深夜呼び出しは確実に減る。深夜の仕事が無くなると、産婦人科医の負担は減り、僕が山スキーに行けるチャンスも増える。しかし代務の先生も春はいろいろな事があり、高山まで来てくれる貴重な方がまた少し減ってしまった。様々な心配事もあるし、何事も全て上手くいくわけでは無い。
 
 さて今回の春連休スキーでもいろいろな事があった。
 特に今回は移動手段に列車を使う事が多く、道中テント泊や安ホテル泊も多かったから、特に旅心を感じさせる日々となった。わずか1週間といえども十分充実していたと思う。

 良い事ばかりではない。車がパンクしたり、駐禁(ただし民間の)の紙を貼られていたりとかもあった。家庭でも僕が留守の間いろいろ忙しくて大変だったらしい。
 しかしなにはともあれ怪我も無く、雪崩にもあわず、車上荒らしの様な盗難にもあわず無事ここに至ってるだけで十分僕は幸せでついていると思う。
 世の中良い事ばかりという事はありえないし、また逆に悪い事ばかりという事もありえない。次々と波の様に現れる良い事悪い事を上手く波乗りしながら、人生を気持ちよく渡っていきたいものだとつくづく思う。

タイヤのパンクもありました。どこかで釘を踏んでいたらしい。このタイヤは修理不能で交換となっ


こんなシールも貼られていたり(僕は駐車禁止と知らなかったのですよ)


こんなとこ滑っても雪崩にあわないで本当に良かった

 
2008年03月24日
18日、19日で行った黒部横断スキーの地図です(左が北です。また顔を90度傾けて見てね)
 
         
         
 

23日の谷川岳、万太郎山スキーの地図です(やはり左が北です)



旅の心の山スキー
 この一週間は前半を黒部横断、後半を谷川連峰山スキーで過ごした。今までに無い冒険と旅心に溢れた一週間となり大満足だ。それはもう各種各様色々な事があって、すぐにとても書ききれないが、これから少しづつ記録報告していこう。今日はとりあえず地図だけUPしておきます。またこれからの報告を楽しみにしといてね。

黒部川の渡渉地点にて。やっぱりここは記念撮影
2008年03月14日
Life is like a box of chocolates. You never know what you are going to get.
 昨夜も分娩が残り、深夜4時ちょっと前に出血多いという連絡電話を受ける。ちょうど何かを探し回っている夢を見ていたところだった。とりあえず止血処置の指示を出して再び眠りにつく。
 しかしこの手の電話は嫌だ。出血がこれで止まるかどうかは神のみぞ知る事だからだ。また更に出血増えてショック状態になりましたというスクランブル電話を受ける可能性も十分ある。

 しかしここで眠りが浅くなれば、今日の仕事に響く。もう僕は毎日疲れているので、夜に休養が取れないと身体が持たないのだ。ここは心頭滅却できちんと再び眠ったが、眠りの質はやや落ちた。
 早めの出勤で分娩室に向かうと、既に出血はきれいに収まっていた。電話無しで助産師さん側で対応してもらえればより良かったが(こういう際の指示もあらかじめ出してあるのだ)、とにかくは患者さんも無事で、僕も寝れたから良かったと思う。
 もちろん今日も分娩や外来で忙しいが、眠れてるからきっと何とかなるだろう。

 さて僕は今日の夕から連休を取り、年一度の遠出をするつもりだ。まずは今夜から家族と関東方面に里帰りも兼ねて出かけようと思っている。その後どこに行くかはまだはっきりとは決めていない。決めておかない方がきっと楽しいだろう。
 表題の英語は僕の大好きな映画フォレストガンプの中の超有名な一説。どういう意味か書くのは野暮だからやめておこう。

 さてさて今回も多くの人からこれから何処に行くのと聞かれまくった。その方たちにはとりあえずこちらのフレーズを贈ったりして。
 If I let you know where I am going , It would not be holiday.
 こちらはミッションインポシブル2の中の決めの言葉です。僕はトムクルーズのキャラでは無くて、どちらかというとトムハンクスの方に近いが、どちらの映画の主人公の生き方にも憧れがあります。

 そんなこんなで僕はちとお出かけします。24日までこの日記もお休みにしますが、僕がどこでどう遊んでいるか知りたい有難い方はどうかこちらをクリックして下さい。上の英語の和訳も書いてあるかもしれないし・・・。
 それではまた。婦日の山と仕事の臨時報告へGO
2008年03月13日
段取りで疲れ果てます
 昨日は大きな手術があり、疲れ果てての帰宅となった。幸い深夜の呼び出しは無く夜はきちんと寝れたから良かったけど、じわりと疲労が蓄積されていくのを感じる。
 今日の仕事も当然忙しい。来週の外来は全て代務の先生にお願いしている事もあり、多くの外来患者さんは今の内にと受診される。連休取得前に済ましておきたい業務も多い。
 後の憂いを無くすために、要注意の妊婦さんに誘発をかけたり、検査や流産をまとめて対応したりと、今日もいつもの駆け足業務となった。

 こんな事なら週末からのリフレッシュ休暇は、どこか温泉宿に長逗留でもして疲れをとったらどうかとも思う。しかし僕はそういう事は昔からできない性格だ。泳ぎ続けなければ死んでしまうマグロの様なものだろう。
 せっかくの年一度の連続休暇だし、行きたいところやりたい事はたくさんあるのだ。そのためにスキーも新調したし、多分週末からも僕はあちこちスキーを持って動き続けるに違いない(家族サービスもそれなりに考えてますが)。

 しかしそれにしても、土日と春分の日を組み合わせて連休にしているが、僕が完全に病院を休む日は実質3〜4日しかない。
 明日金曜日にも仕事はびっちりある。数日休むために一年がかりで準備をして、寸前には段取り準備で疲れ果てて、しかも多くの人に迷惑をかけて、それでいて実質休む日は数日なんて、何だかしっくり来ない気持ちもする。

 しかしこれも仕方が無いのだろう。それだけ世間から必要とされているのだ。とにかくどこかで倒れ果てない程度に、豪快で楽しい休暇を過ごしたいものだと思う。
2008年03月12日
シンプルにして欲しい税
 今日は午後に大きな手術が控えていた。こういう時は手術に備えて、休養を十分取っておきたい。しかし何だかんだと常にやることがある僕には、もちろんそんな余裕は無い。
 水曜日は普通ならペーパーワークと各種検診で固めている。少しは楽できる様に設定しているのだが、今日は手術のための時間を作るために、普通なら一日かけて行う仕事を昼過ぎまでに済ませる必要があった。

 つまり朝からダッシュで各種書類と格闘しなければならない。ペーパーワークと行っても抗がん剤の量を決めたり、様々な仕事の段取りを決めたりとか、命に関わるような難しい事項も有る。
 その間に50人以上のガン検診をしながら大急ぎで書類を書き続けるが、結局手術時間までに完全に書類を済ませる事はできなかった。

 手術は予想通りタフで厳しいものだった。普通婦人科医が1人しかいないところでやるような手術ではないが、ここではそんな甘い事は言ってられない。多くの外科医の心強いサポートを得て何とか手術はこなした。くたくたに疲れて控え室に戻ったら、まだやり残しの書類が机の上に山と積まれていた。どこぞのテレビCMの如く何だか泣けてくるという感じだ。

 さてさてまた話は変わり、来週からの休暇取得絡みでとにかく日々しのぎの毎日を送っている僕だが、毎年この時期ならでは追加業務として確定申告というのがある。
 納税は国民の義務だから、仕事でどんなに忙しかろうとも僕は毎年きちんと確定申告をするようにしている(こんな表現は変ですか?)。

 数年前までは忙しい中、税務署まで行くのがとても大変だった。しかし5年ほど前から郵送で確定申告が済ませれる様になってそれでもちとマシになった。
 今ではネットで申告もできるようにもなったが、様々な事前手続きが必要らしい。そんなことで結局今年も確定申告は郵送で済ませる事とした。

 しかしこの忙しいのに確定申告書作成に時間を費やすのは、やはり面倒だ。特に今年の確定申告の手引きは非常に出来が悪く?、何を言いたいのかさっぱり分からない。
 年々頭のしわが減っている僕としては、もう確定申告の手引きを読み解く能力は無い。多分時間をかけて各種控除や必要経費を計算すると、きっとちょっとは節税できるんじゃないかと思ったりする(僕はサラリーマンだからそれほどは差が無いだろうけどね)が、どうなのだろうか?

 しかしそれにしても税金はもっとシンプルにして欲しい。何が何だか意味不明の申告手引き書は、公平を求めているようで不公平感をかもしだしている。僕は時間が無いし性格的に細かい節税なんてできない。この複雑な確定申告書は、忙しい人が節税する気を無くす様にわざとこうしているのかと、思わず勘ぐりたくなったりする。
2008年03月11日
山スキーの減価償却費は
 昨夜はまた進行停止気味の分娩が深夜まで残ってしまった。これはまた未明の時刻に呼び出される可能性が高い。こういう時に起こされる事を気にして上手く眠れないと昼間の仕事に響く事は必至だ。
 ちょっと迷ったがここは夜中に呼び出されない方に賭けて、デパスを飲んで気持ちよく眠りに着く。その賭けは当たって深夜に起こされる事無く気持ちよく朝まで眠る事が出来た。

 きちんと眠れさえすれば身体は大丈夫だ。日曜日の乗鞍岳大横断スキーの疲れも取れる。しかし今度は分娩が遷延する事を気にしないといけなくなった。あまり経過が長引くと、母児共にくたびれはててしまう事があるのだ。
 ちょうど朝の医局会もあるし少し早起きして早めの出勤を決める。

 ところが出勤直前になって携帯電話が鳴った。てっきりこれは分娩室からの呼び出し電話だと思って電話に出たら、電話口の向こうから長男のちと情けない声が聞こえた。何でも昼の弁当を忘れたから中学校まで持ってきて欲しいと言う甘ったれた電話である。
 ここは昼飯抜きで我慢しろと言いたい所だったが、育ち盛りの中学生にとって昼飯抜きは拷問に近い。家族に優しい?僕は朝の一番忙しい時刻にまず中学まで弁当運びをしたりする。

 更にこのまま出勤しようと思ってたら、朝のゴミ出しという重要な?仕事を仰せつかっている事を思い出した。家の玄関には巨大な家庭ゴミが2個鎮座している。これはいけないと家に戻りゴミ出ししてから出勤する。来週からの休暇で気持ちよい自由な日々?をゲットする為に、僕は今ここで家族の間の点数を落す訳にはいかない。
 そんなこんなで時刻は遅くなり、陣痛経過中の方の指示を出し会議室に到着した時には、朝の医局会はもう終了していた。全て上手くはいきません。ここまでは良くある朝のお話しでした。
 なお今日の外来も混んで、処置やら分娩やら朝から今までひたすら走り続ける一日だった。何時もの事だが息が続かないよと思う。

 さてさてやっとここで話は変わって、今日僕は新しいスキー板を買う事を決めた。愛用板のディランもまだ十分使えるのだが、先週の乗鞍岳大縦断スキーの際に板のパネルが損傷している事が分かったのだ。パネル損傷がゆえにスキーアイゼンのネジも外れやすくなっていたらしい。
 来週から僕は年一度のリフレッシュ休暇を取り、それなりの冒険?の日々を送るつもりだ。スキー板に不安を抱えていたら気持ちよく山に入れない。

 購入を決めた板はシュガーダディの163cmである。いちおう流行?のファットスキーに入るだろう。しかし今までに無い短めの板を選択したので、それにはちと不安がよぎるしまた同時に期待感も有る。

 山スキーはそれなりにお金のかかる趣味だ。ビンディングと板とシールを合わせて10万円のセットを購入したとして、それで25回山スキーをして壊れたたら、一回の山スキーにおける減価償却コストは10万÷25で4000円という事になる。実際は更に靴やら各種アクセサリーやらも減価償却されるので、山スキー一回につきの装備代は5000円を軽く越えてるだろう。
 しかし僕はこれを高いとは思わない。山での貴重な経験はお金とは比較できない。僕にとって山や仕事での経験は、既に人生そのものと言って良いほど価値有るものとなっているのだ。  
2008年03月10日
昨日の乗鞍岳大横断(乗鞍高原スキー場から青屋道尾根経由九蔵集落)の地図です

左側が北です。顔を左に傾けて見てね
  



2週連続耐久系
 高気圧と代務の先生と日曜日が重なった。山スキー今季最高のビックデイとなりそうな週末だ。懲りないオジンとも言われるアイアンドクターMisao先生も参戦してくれる。先週の乗鞍縦断山スキーに続き、2週連続の耐久系山スキーに挑戦を決めた。今回は乗鞍岳大横断だ。その大変さは地図を見て察していただきたい。
 このロングルートを一日で抜けるために早朝未明から日没まで昨日は動き続けたのでした。
 そして様々な苦労や危険を乗り越えて、無事今日も朝から外来、手術、分娩と仕事ができている。僕は本当についている人間だと心底思う。
2008年03月08日
今日の唐堀山の地図です


一週間で冬から春へ
 金曜日の仕事の疲れが残る土曜日。仕事柄不規則な生活から来る気持ち悪さもある。とはいえ今週は代務の先生と高気圧がぶつかる滅茶苦茶貴重な週末だ。
 ある意味山スキー今年度最高最適の週末となるかもしれない。どんなにくたびれていようとも出動しないわけにはいかない。

 何処に行こうか散々悩んだが、土曜午後に急な用事が入ったこともあり、体調や時間と相談するとやはり今日は近場の藪山系が無難と踏んだ。先週に登頂を果たせなかった唐堀山にリベンジを試みる事にする。僕は割りと執念深い人間なのだ。

 取り付きでの失敗した先週の教訓から、今回はトンネルの上から直接尾根を目指す。やはり急だが問題なくクリアし、無事に午前中の内に登頂滑降してきた。

 それにしても驚いたのはこの一週間で山の雪は随分と減り、雪が冬の粉雪から春の湿雪にすっかり変わっていたことだ。おかげで最後の取り付き急斜面ではまともな滑りが出来ず、転げ落ちる様な滑降となってしまった。
 山の季節はどんどん変わって行っている。多分今日で今年度テーマとしていた飛越国境の藪山低山スキーはとりあえず打ち止めだろう。これからいよいよ山スキーも後半戦に入っていくが、今年はこれから何処でどんな豪快スキーが出来るか今から楽しみだ。

先週土曜日の唐堀山下部の尾根


今日の唐堀山、斜面の雪が春を告げている

2008年03月07日
寝不足でも手術はしないと
 昨夜はやや要注意の分娩が深夜まで残り中々寝付けなかった。
 結局分娩は草木も眠る丑三つ時(午前2時半)となり、しかも傷は大きく縫合はテクニカルで特別な注意を要するものとなった。というわけで昨夜の睡眠時間は大きく削られ、今日もあまり寝た感じのしないまま、寝不足外来に突入しなければならなかった。
 外来の最中には、寝不足と肩こりで指先がつって困ったりする。

 しかもこういう時に、午後に細かい手術が3件あった。要注意の合併症があり麻酔にも気を使わなければならない。またここには書けない特別な事情で、誰もがやりたく無い仕事も中に含まれていた。
 こういうただでさえ大変な仕事を、寝不足のまま行わなければならないのは、僕にとっても患者さんにとっても大変不幸な事だ。しかし今日の手術はどれをとっても地域で僕しかやる人のいない手術だった。色々な意味で誰か他に任せられないものばかりだ。
 やらないで済むのなら、やりたくない。しかしもうこれは仕方が無い事なのだろう。

 こういう時は物事を完璧にこなそうとしたら駄目だ。手を抜ける事はできるだけ手を抜いて、心と身体を安めながらツボを押さえて確実に事を進める、これは困難な登山の時でも同様だ。
 というわけで今日は何時もなら行う手術後の説明すらしなかった。患者さん家族に手術の内容と結果を説明する時間があるのなら、次の手術の為に身体を休めておく方が優先だ。

 手術自体は寝不足ハイ(何じゃそれは)状態で、さくさくとこなしたが、一日中薄ら眠たいのは変わらない。多分肩こりからだろうが軽い頭痛もする。規則正しい暮らしができる仕事が羨ましく思える一日となった。
2008年03月06日
道具に当然こだわります
 それなりに毎日は忙しいが、深夜の分娩業務は無くて助かっている。
 経過中の方はほとんど毎晩みえるので、何時呼び出されるか分からない状況での睡眠ではある。とはいえ上手いこと昼間になってから生まれてくれているので、夜にはきちんと眠れてる。お陰で昨日までちと元気なかった心身もすっかり回復した。今は週末の山スキーの計画をいろいろとまた考え出している。

 しかしちと悩むのはこの週末に使うスキー板の件だ。僕の今使っている板はアトミックディランと言って、僕がテレマークスキーを始めてから4代目の板だ。それまではスキー自体が下手だった事もあり、あまり板の性能にこだわらず、軽くて安ければそれで良いみたいな板ばかり使っていた。
 4代目のディランにして始めてテレマーク専用と言われる板を使い、それまでの何処か中途半端な滑りから、少しまとまなテレマーク滑りが出来るようになったと思う。

 板のお陰でスキー技術自体も上達したのだろう。
 産婦人科の世界も超音波の進歩によって医療の質が明らかに変わった。スキー技術も板の進歩で変わるのは当たり前だ。だから新しい優れた板は、手に入るのならば何時でも欲しいし、また下手な板を買って失敗するのも嫌だ。

 さて先週の乗鞍岳縦断山スキーの最中にスキーアイゼンの取付金具が外れた事を月曜日の日記に書いた。これは直ぐに修理に出さないと今週末の山スキーに間に合わない。しかし修理に出す暇がなかなか取れなかった。
 何とか時間を工面して、先ほど愛用のスキー板を宅急便で松本の山用品店に送付したが、どうも今週末は昔のスキー板で滑らなければならない状況になりそうだ。

 ところがこの昔の板が、ビンディングの調子が良くなかったり、エッジが割れていたり、今ひとつのものばかりだ。これは何だか悲しい。山スキーの最中に板が壊れるのは、時に致命的である。こんな板なら山に行かない方が良いかもしれないとすら思う。
 しかしこういう時の週末に、どうも高気圧がぶつかりそうだ。今が山スキー最高の季節と考えると、このチャンスを無駄にはしたくない。

 もうどうせなら何処かで新品山スキー板を一組購入したろうかと思うが、高山には小さな?登山用品店一軒しかなく(もしこの日記を見たら許してね)、簡単に物を見て選んで板を買える状況とは言えない。
 通販で板を購入するのも何だか少し気が引けるし、通販ではこの週末の山スキーに間に合わないのは同じことだ。
  
 今年は都合で不動産関係の高い?買い物をしたから、贅沢はできんと新たな山道具の購入を控えていた。ところがそれを今になって少し後悔していたりする。
2008年03月05日
山も仕事もやりすぎでだもんで
 日曜日の乗鞍岳縦断山スキーでは朝3時前に高山の自宅を出てあちこち移動し、帰宅したのは午後10時近かった。
 そのうち山での行動時間が約13時間で、車での移動や温泉タイムが約5時間といったところだろう。なかなかハードな一日だ。
 とはいえそれほど足には来てなくて、特に筋肉痛らしいものもほとんど無くて済んでいる(仕事による肩こり背部痛は別)。
 しかしどうもこの行程は心の方にちと影響したらしく、月曜日からどうも仕事にリズムが出ない。

 僕は平日昼間は特に馬車馬の様に働かなければならない人間だ。もちろん手術もあれば分娩も有る。月初めならでは様々なペーパーワークも今回は加わった。
 もう今時流行り?の出社拒否でもしたい気分だ。どうも今回の場合、日曜日の山スキーが上手くリセットされないまま月曜日の仕事に入ってしまったのがいけないらしい。

 特に昨日の外来業務はちと心に応えた。婦人科というのは様々な不定愁訴の多い科だ。僕はその手の不定愁訴は臨床的に意味の無い情報としてほとんど聞き流す様にしている。もちろんそうしないと短い時間に多くの患者さんは診察できないからだ。
 
 しかしそういう不定愁訴を聞いてくれる事を目的に病院を受診する患者さんも実はかなり多いものだ。
 そこでそういう方に多くの時間を割くと、本当にシリアスで気の毒な患者さんの診察時間が削られる。だから不定愁訴の多い患者さんを如何に速やかにこなすかが、短時間で多くの患者さんをトラブル無く診る最大のコツとも言える。

 しかしどうも昨日の外来では心に余裕が無いせいか、上手くその手の不定愁訴を右から左に聞き流す事が出来なかった。これは巡り巡って自分のストレス増大に繋がり、悪循環となる。僕の場合ちょっとしたミスが誰かの命を奪う可能性も有る。自分のストレス管理は、つまらないエラーを防ぐためにとても重要な事なのだ。

 そんなこんなで昨日帰宅してからも何だかイライラ感が残り、ついビールをがぶ飲みしてしまった。そうなると今度は子供の塾のお迎えが出来なくなり、今度は家族から顰蹙を買ったりした。

 僕の場合確かに仕事も山も少しやりすぎかもしれない。何事も程度問題で、ストレスにも適切な程度というのがあるものだ。しかし何事もぎりぎり限界までがんばる事が大事だという気持ちも無いわけではない。
 とにかくもう少し生き様にバランス感を持たないと、いつか思い病気になるんじゃないか。産婦人科医には、散々働いた末に気づいたら自分が末期がんだったなんていう例が、確かに普通より多い気はする。
 
 今週もこれからまた忙しい。量のみならず質的にやりたくない仕事もある。
 多くの方に協力いただき、今月半ばから僕は年一度恒例のリフレッシュ休暇を取るつもりだ。また予報では今週末、高気圧が来てくれる。それを心の支えにこのハードワークの波を何とか乗り切るしか無いだろう。 
2008年03月03日
寝ないで動けるアイアンドクター、その名はM
 この日曜日の乗鞍岳縦断山スキーは、この時期に行うスキーとしては行動距離も行動時間も今までに無い破格?の長さだった。
 朝5時から動き出して、午後6時までの13時間行動は日照時間の短いこの時期としてかなり長い。
 しかもその行動前後には車を朴の木スキー場から野麦集落まで回すと言う運転業務もついていた。朴の木から野麦まではゆっくり走れば車で2時間かかる距離だ。

 その間助手席に座る側の人間は寝ていられるとはいえ、同日中の追加業務としてはかなりの負担になる。つまり車の運転時間も入れると一日で17時間近くは行動していた事になる。これはちと日帰りとしては無理な行程だと言われても仕方無い長さだ。

 しかもただ乗鞍岳を縦走するだけだったら、登りに野麦の森尾根を使い、下りに猫岳第3尾根を使えばぐっと行程は楽になる。  Misao先生もその事をよく理解していたのだが、それにもかかわらず登りに神立尾根、下りに牛首御越尾根を使うと言うへそ曲がりマニアックコースを僕等は選んでいた。
 これはいわゆるM系コース取りだろう。おかげで今期最高のワークアウト登山を日曜は経験できた。

 しかしそれにしても驚きなのは、この長距離長時間コースをMisao先生は岐阜スタートで行っている事だ。土曜の晩に岐阜を出たMisao先生は前日ほとんどまともには寝ていない。
 高山岐阜間のドライブを昨日の行程に付け加え、仮眠タイムも計算に入れるとほとんど24時間連続行動となる。 これではどこぞのアイアンマンレースも顔負け行動だ。

 しかもMisao先生はきちんと乗鞍岳剣ヶ峰の頂上でスキーを履いて滑降していた。これはなかなか素敵な記録ではなかろうか。
 まさしく鉄人ドクターMだ。Misao先生のMはManiacのMであると共にMasochismのMでもあると、自分の事を棚に上げて、僕はここに書いてしまうのであった。

かっこいいぞアイアンドクターM
2008年03月02日
昨日行った乗鞍岳縦断(神立尾根から牛首尾根)の地図です




乗鞍岳南面クラスト斜面を登高中にスキーアイゼンの金具が外れた


この小さなネジに命がかかっていたのかと思うと、やはり怖い


僕は装備の扱い方が乱暴なのかなあ
2008年03月01日
今日の唐堀山の地図です。黒丸部分で村道が崩れていた。


こういう時は引き返します
 昨夜から代務の先生が臨時に高山に来てくれた。おかげで今週末は心置きなく山スキーが出来る。とはいうものの今日土曜日はまた冬型の気圧配置となり、山は荒れるだろう。やっぱりこういう時は藪山スキーに行こう。雪の多い今の時期しかスキーが出来ない藪山はたくさんある。
 
 そういうわけで今日は朝から富山と岐阜県の境にある唐堀山を国道360号から狙ってみた。地図を見るとなかなかの急斜面も楽しめそうだ。しかしまず富山県側から歩き出したところ、村道がいきなり崩れて通行不能になっていた。
 仕方が無いので、飛越トンネル(新しいトンネルなので地図上には載ってないです)を車で渡り、次に岐阜県側から登路を探る。しかい道の糊面が今度はなかなか突破しずらい。

 更にしばらく行くと岐阜県側の村道も崩れて通行不能になっていた。朝からうろうろしててもしょうがないので、糊面の弱点を見つけて、やや強引に尾根に取り付いた。
 しかし上部で山は吹雪となった。とはいえ山頂は樹林帯の中だし、残り標高差250mだから、根性出してがんばれば頂上には十分着くはずだ。しかしあろう事か、自然に呼ばれても運子ケーを車の中に忘れてきた事に気づく。

 こういう時は引き返そう。雪の多いこの時期にしかスキー出来ない山ではあるが、吹雪のなかの稜線スキーはあまり楽しそうとは思えない。単独だし下手するとつまらない危険もありうる。
 そこでまだ時刻は9時を過ぎたあたりだったが、もう潔く滑降を決めてしまった。

 今日は不手際ばかり目立つ山スキーだった。こういう時はさっさと引き返すのが良いと思っていたりするのだが、単なる根性なしと言われればその通りだとも思う。

こんな糊面登れません


最近はこんな景色がやけに多い

 
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