倉敷市立児島市民病院は今月末で内科の常勤医師6人のうち4人が退職、1人が来月中旬から長期休暇に入ることになり、4月から新たに総合診療科を設けて外来患者に対応することを決めた。
赤字体質が続く同病院では、齋藤勝剛院長(内科)の今年度末の定年退職や医局講座制の崩壊を機に、病院運営に経営感覚を取り入れようと、昨年秋に院内公募による院長選を実施。12月中旬に眼科の渡辺聖新院長を選出した。その直後から内部で足並みが乱れるなどして内科医師の大幅減員となった。内科の新体制は医師が常勤2人と非常勤3人。月~金曜の午前に診察を行う。
総合診療科はけがや腹痛などで来院する患者の初期医療に当たり、必要に応じて同病院の内科や他の病院への紹介を行う。今春、ベテラン医師2人を新たに確保できた外科が担当し、4月第3週まで火、水、金曜日の午後に、4週目からは午前と午後に診察を行う。
同病院は総合診療科の充実を進める一方で、今後も内科医師の獲得に努める方針。三宅進事務局長は「医師も病院を選ぶ時代。病院の魅力作りを進める必要を痛感している」と話している。【山崎明子】
毎日新聞 2008年3月31日 地方版