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さんさんプラン高い評価 県の少人数教育で中間報告書

2008年03月27日 21:17
中間報告書を提出する山森光陽委員(左)=県庁
中間報告書を提出する山森光陽委員(左)=県庁
 本県の少人数教育の在り方について検討してきた県少人数教育再構築会議は27日、県教育委員会に中間報告書を提出した。中学校に導入されている少人数学級編成と重点教科副担任制には「学力の面では、明確な差は見られない」とする一方、小学校のさんさんプランは「高いレベル(学力偏差値)を維持している」と評価した。

 同会議は、本県の少人数教育の効果を検証し、新しいプランを構築するため、研究者のほか、校長会やPTAの代表らで組織。昨年8月から協議を重ねている。新年度も検証作業を続けるが、これまでの検討結果を中間報告書にまとめ、提出した。

 報告書によると、中学校の少人数学級編成校では国語や英語で効果を挙げているが数学が弱く、副担任校は英語も数学もこれといった成果がみられないと指摘。一方、不登校の「中1ギャップ」が拡大しており、今後の課題に位置付けた。

 この日、県庁を訪れた同会議委員で国立教育政策研究所の山森光陽委員は、新プラン構築の考え方として▽小学校高学年への教科担任制導入など、学力向上への対応▽基本的生活習慣の確立に向けた指導を実現するなど「小1プロブレム」への対策▽小中連携など「中1ギャップ」への対策▽新プランの検証制度の確立−を挙げた。

 また、今後の検証の在り方として「個人的な考えだが、授業の形ではなく、指導の内容を検証するべきではないか」と指摘。中間報告書を受け取った山口常夫県教育長は「この報告書を参考に、新年度の検証作業を進めていきたい」と話していた。

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