2008年3月31日 12時0分更新
地方の拠点病院で、医師不足が深刻となる中、医師になる予定の医学生に、和歌山県内の病院で臨床研修を受けてもらおうと、29日、和歌山市で説明会が開かれました。
この説明会は和歌山県が開いたもので、来年以降に医師国家試験を受け、医師になる予定の医学生20人近くが集まりました。
会場では、県内12の病院が研修内容について説明を行ったほか、病院ごとにブースも設けられ、医学生たちに研修で身につく技術や病院の環境などについて説明し、熱心に誘っていました。
医師国家試験に合格後受けなければならない臨床研修をめぐっては、研修医が研修する病院を自由に選べることから、都市部の民間病院の人気が高い反面、地方の大学や病院には研修医が集まりにくく、地方の拠点病院の医師不足の原因の1つになっていると考えられています。
和歌山県では、少しでも多くの医学生に、将来、和歌山県内の病院で研修を受け、地域の医療を支えることに関心を持ってもらおうと、県外の大学で学ぶ学生が帰省するこの時期に説明会を開いたということです。
参加した学生の1人は、「和歌山出身なので、和歌山に戻って研修を受けるのもいいと思い、参加しました。将来は、地域医療を支える医師を目指したいです」と話していました。