結婚までの道のり。
テーマ:回想なんか…
本当にいろいろな出来事があった気がするなって。思うの。(*..)
幼馴染のまーなに中学生で恋して。
まーなに勉強教えてもらいながら一緒に同じ高校を受験して。
受かって大喜びで涙して。そんで告ちゃって。付き合い始めて。
大学在学中に無事就職内定して。
やっと大人の男としての自覚も芽生えて一大決心をして。
惚れに惚れてた愛しいまーなにポロポーズして。だけども…
………女の子になってほしいって。真剣にまーなからお願いされた。
正直、まさかって思った。言葉の意味を何度も何度も考えたんだ。
まーなにレズビアンである事を告白され…性転換を決意した僕。
『彼女に対する一途な愛』『一生をかけた恋』『自分なりの愛情表現』
ただただ…彼女への想いだけで僕は身も心も彼女へ捧げようと誓った。
そして女性になる為の薬剤投与が始まり…
副作用の連続。頭痛・吐気に苛まれ…肉体変化に悩まされ…
心身ともにバランスを失っていつも不安な不安な毎日を過ごしてた。
彼女の笑顔と引き換えに失っていく男としての自分。
「女性化=男崩壊」の現実を目の当たりにして脅えてた。いつも。
それでも…彼女の笑顔は最高でさ。一緒の時間は幸せでさ。
先の見えない恐怖感が…まーなといれば多幸感へと変わってく。
お互いの両親へのカミングアウトでは修羅場も経験した。
僕のパパからは涙ながらにボコボコに殴り倒された。
「おまえは男だろ!殴り返してこいっ!!」って。痛かった…心が。
号泣しっぱなしのママ。
「貴方があの子を愛してる様に私達も貴方を心から愛してるのよっ!」って。
家族三人で泣いて泣いて。抱き合って泣いて。親不孝すぎて辛かった。
まーなの両親には土下座され…。物凄く複雑で申し訳ない心境だった。
まーなが親友たちと喧嘩になった時もあった。
=友達=
「そういえばさ、彼の性転換ってどうなってるわけ?」
=まーな=
「う~ん…色々あるけど楽しくやってる♪」
=友達=
「楽しくって…あんた…」
「彼自身、すんごく葛藤があるみたいじゃん?」
=まーな=
「うん…でも二人で一つ一つ乗り越えてるから大丈夫!!」
=友達=
「本当?本当に?なんかさ、二人見てるとまぢ心配になるよ…」
「やっぱ普通じゃないよね…あんた達って…」
「レズは全然OK。でもさ、彼氏を女の子にしちゃおうってのはさ…」
「やっぱやり過ぎじゃない?まぢ驚く…ってかかなりひく…」
=まーな=
「…………………。」
=友達=
「あのさ、本当にこのまま突っ走っていいわけ?」
「元々女の子になりたい願望はないんでしょ?彼って…」
「それを無理矢理…女の子にしちゃうってやっぱ異常だと思う…」
=まーな=
「無理矢理じゃないよ!」
=友達=
「まぢで?そこがどうしても信じらんない!」
「幼顔で可愛い感じはあったけど普通にメンズだったじゃんか!」
「それがさ、あの変わり様ったらないよ…見てるこっちが辛くなるよ…」
=まーな=
「はっきりいって関係ないじゃん!二人の事なんだし!」
「何もわかってないのに簡単にゆわないでよ!」
=友達=
「はぁ?うちらにとっては大切な友達なんだけど?!」
=まーな=
「もうほっといてよ!!」
=友達=
「ほっとけないから、ゆってんじゃん!やってる事ほんっと罪だよ!!」
「彼も馬鹿みたい…何やってるわけ?ったく…狂ってるよ…」
=まーな=
「帰る!!!」
かなり熱くなってたみたいだった。僕も男友達からいろいろ言われたっけ。
「見た目が変わってもオマエは男だよな!仲間だよな!」って。
みるみる変貌してく僕の姿にみんな戸惑いまくってた。
僕自身だって受け入れるのに葛藤の連続で本当に苦悩してた。
でも、、もう一度まーなにプロポーズするチャンスに恵まれて…
僕は心から彼女に自分の気持ちを伝えた。本当に心からの求婚だった。
「僕と結婚して下さい!」じゃなくて「あたしと結婚してほしいの!」だったけど。
そう…このプロポーズが見事に成功して僕とまーなは結婚した。
一緒にウエディングドレスまで着ちゃったりして…二人だけの世界に酔ってた。
もうこの頃の僕は自分の肉体変化に伴って…
服装や仕草、言葉や仕事までも、完全に女性としての暮らしをスタートしてた。
髪は綺麗に伸びて…肌は色白で透き通ってて…
おっぱいもどんどんおっきくなって…男性機能は殆ど破壊された状態。
婚姻届を提出し結婚を受理してもらう為だけの戸籍「男性」の僕だった。
葛藤はゼロだったかっていえば嘘になるけど…
毎日がとにかく楽しくて嬉しくて…ドキドキしてキラキラして…幸せだった。
二人にしか理解できないであろう結婚生活。二人の愛は着々と育ってた。
だけど…予期せぬ事態が次々と起こりはじめて…二人に溝が生まれた…
そう…あれがきっかけだった…
あの出来事が離婚へのカウントダウン開始だったんだ…