2008年03月29日 更新

X JAPAN再結成ライブ開幕!等身大hide登場に涙、涙

2時間以上の開演遅れを経て、復活祭をスタートさせたX JAPANのTOSHI(左)とYOSHIKI=東京ドーム(撮影・今井正人)

2時間以上の開演遅れを経て、復活祭をスタートさせたX JAPANのTOSHI(左)とYOSHIKI=東京ドーム(撮影・今井正人)

 再結成された人気ロックバンド、X JAPANが28日、東京ドームで3日間の復活公演をスタートさせた。「YOSHIKIが遅れた」(TOSHI)と、何と開演が2時間20分も遅れたのに加え、最後もYOSHIKIがダウンし8曲で終了するという大ハプニングの連発。だが、10年間この日を待ち続けた5万人のファンは、総制作費25億円の豪華ステージで展開したパフォーマンスに感涙した。

 ファンをじらすかのように、開演は2時間20分も遅れた。それでも、3740日に及んだ空白に比べれば短いもの。メンバーを悲鳴と怒号が交じった大歓声が迎え、5万人の興奮はのっけから最高潮に達した。

 TOSHIは「だいぶ待たせて申し訳なかったな。YOSHIKIがちょっと遅れたぜ!!」と、大遅延の理由がYOSHIKIの遅刻だったことを暴露。これにはYOSHIKIも苦笑したが、上半身裸で「てめーら、暴れん坊将軍で行くぞ!」と絶叫。ドラム破壊パフォーマンスも健在で、全身全霊のライブを展開した。

 総制作費25億円をかけたステージには、常にスクリーンから生前のhideさんの映像が映し出され、“5人のX”を強調。「紅」などヒット曲に加え、再結成後の新曲「I・V・」を初披露するなどした。

 ところが、8曲目を終えてYOSHIKIがダウン。関係者に抱えられ舞台を降り、開演から2時間足らずの午後10時40分で、終演となってしまった。主催者側は「機材トラブルのせいで、遅延のためではありません」と説明したが、当初の予定は13曲。大幅な変更となった。

 それでも、ドームから出てきたファンは涙また涙。都内在住の女子専門学校生(18)は「短い時間だったけど、YOSHIKIが私たちのことを考えてくれたんです。明日も来ます」と、地下鉄へ駆け込んだ。

 一方、生中継したWOWOWには約40件の問い合わせが。東京ドームも音楽興行には午後9時30分の終演規制をつけており、「3日間貸し出してますので、苦情対応はウチでやることに…」と、残り2日が思いやられる、という様子だった。

 TOSHIは「10年ぶりに東京ドームに戻ってきた。この間いろいろあったけど、またみんなに会えてうれしい」と復活を喜んだが、別の意味でも無数の“伝説”を残してくれそうだ。

★2万円ネックレスも登場!限定グッズ大人気

 東京ドームにはメンバーのメークや衣装をまね、黒ずくめの衣装に髪を赤やピンクに染めた熱狂的なファンが集結した。京都市在住のフリーターの女性(36)は「もう言葉にならない。3日間メンバーの勇姿を目に焼き付けたい」と開演前から涙、涙。一方で開演が大幅に遅れ、仙台市在住の20代主婦は「深夜バスがなくなるので」とやむなく途中退場したが、「hideの映像がよかった」と感激の表情だった。またグッズ売り場では、YOSHIKIプロデュースの限定ネックレス(2万円)やパンフレットなどが飛ぶように売れていた。

X JAPAN復活公演エトセトラ
総入場者(外国人客) 15万人(1万5000人)
国内メディア 690人
海外メディア 500人
総スタッフ 5000人
警備スタッフ 6000人
総制作費 25億円
hideさん再現3D  1億5000万円
機材 11トントラック100台、20トントレーラー20台
ステージサイズ 幅100メートル、奥行き25メートル、高さ2.4メートル
ビジョンサイズ メーン800インチ、サブ500インチ×2
花道 センター50メートル、左右70メートル
ドラム台の伸縮総延長 20メートル
※人数や金額は3日間の総計。