今春の新入社員は「カーリング型」という小さな記事があった。日本女子チームの活躍で有名になった氷上の競技である 漬物石みたいな石を投げ、ブラシで氷をこすって速度や方向を調整して的を狙う。今年の社員は氷上の石のように難なく就職できたが、仕事への執着が薄いので周囲がブラシを動かさないと立ち往生する、というのが「カーリング型」のココロだそうな そういえば、福田首相も、氷上の石に似てきた。滑り出しはよかったが、ブラシで氷をこすってくれる与党の仲間が減り、邪魔する野党のブラシが目立つ。選手は、片方が滑りやすく、もう一方は滑りにくい妙な靴を履く。「ねじれ国会」みたいな道具立てでである そのおぼつかない足元を踏ん張り、首相は道路特定財源で、新たな石を投げた。土壇場の一投だが、失速は必至で、四月を待たずにガソリン値下げに伴う混乱が始まっている ゴルフと同じくカーリングも元来、審判を置かずに競技者自身が判定するフェアプレー競技である。が、どうひいき目に見ても、わが国会の攻防は、見苦しい党利党略に明け暮れる。そろそろ有権者なる「審判」の出番か。
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