
ようやく感想を書くに至る。
5日に読み終えてから、ようやく。
パラパラ読み返しながら感想を書いておこう。
第一の感想は、「安倍さんの本、『
美しい国』よりも断然読みやすい。」だな。
前半がオタク要素を含んでるから、って言うのもあるし、あと文章。
安倍さんの本も、確かに文章は読みやすかった。
だけど麻生氏の方が、より口語らしく、喋っているのが想像つく感じ。
先日安倍さんが辞意を表明してから、ポスト安倍は麻生か?と騒がれ、それと同時に上がったアニメやコミック関連会社の株価。↓
GDH +8.21%
プロダクション・アイジー +5.84%
マーベラスエンターテイメント +4.27%
バンダイビジュアル +4.21%
麻生=アニメ・漫画が広く認知された、ということだろーね、これ。昨日だっけ?確かまた秋葉原で演説かなんかやってたっしょ、この人。
福田さんが有力、って最近言われてるけど、まぁいいや書きたいのは自民党の総裁選の事じゃない。
第2章「日本の底力」には、サブカルチャーの単語がたくさん出てくる。
ポケモン、ドラえもん、ゴルゴ13、キャプテン翼、千と千尋の神隠し。
ざっと上げただけでコレだけのタイトル。
(さすがにテニスの王子様やリボーンは出てこなかったが、きっと知っているはず。「バッテリー」とか出てきたら今日から麻生氏を神と定める。)
それに日本のファッションや、音楽についての話題にも触れ、日本人が思っている以上に日本のソフトパワーが海外に評価されている事を紹介している。
後半は国内の問題や、外交について。
興味深かったのは外交。特にイラクで自衛隊が何をしたか。
戦争をしに言ったのではなく援助をしにいったのは知っているけどその具体的な内容、そのバックグラウンドには何があったか馬鹿な俺にはいまだ曖昧なままで。
本書には自衛隊がどうやって現地の人々の信用を得たのかを書いてあった。以下抜粋。
彼らはサマワに入るとすぐ、現地の議会や部族の長などすべてのところに、仕官、部隊長クラスが挨拶に出向いた。
日本で言う根回しである。Tシャツに短パンではない。きちんとした制服姿である。〜(略)〜
その地域毎に全ての要望を聞きだし、確実に実行した。しかもそれをイラク人と一緒にやった。
ほらー、なんだかかっこいいよ自衛隊。
しかも、自分達が持っている技術を現地の人に教えることは、手に職をつけることにも繋がる。
道路を治した、学校を作った、水道を作った。
こーゆー事はテレビで流れるけど、彼らが本当にやったことは、道路や学校を作って、発展の土台を作ることだったんだな、なるほどな。
もう1つ、日本が信用を得たもう1つの方法が書いて有ったので紹介。以下抜粋。
イラクで活動した自衛隊の給水車には、イラクと日本の国旗が貼られていたが、
実はそれよりも大きく『キャプテン翼』のロゴマークも貼ってあった。これだけで一発で日本だと分かる。
そして「『翼』を生んだ国ならば、そう悪いやつはいないだろう」となる。
どんだけボールは友達なんだ!マジか!
と思った俺は、早速検索。たどり着いたは外務省のHP。マジだ。↓
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/iraq/renraku_j_0412b.html
で、そろそろシメ。
全体を通して感じた事。それは「日本」というより「アジア全体」の発展を期待しているんだな、っていうこと。
それを引っ張っていくリーダー的な存在として、日本を考える。
ソフトパワーの海外からの評価、海外援助における日本の貢献の評価に、もっと自信を持って良い、ってことじゃね?って。
ページ数も少ないし、文章も麻生さんらしくて読みやすい。
タイムリーで話題の本でも有るし、読んで損は無いと思う。
個人的に、「一回読めばいいや」の本ではなくて、「そのうちまた読み返そう」っていう本。
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とてつもない日本
麻生太郎/著
新潮新書