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【国際】

中国側の説明「不十分」 チベット視察の日本公使

2008年3月30日 19時05分

 【北京30日共同】北京の日本大使館の和田充広公使は29日、中国政府が手配した各国外交官によるチベット自治区ラサの視察から北京に戻った後、記者団に「中国側の主張は事実の中の一部で、説明していない部分がまだたくさんある」と指摘、中国政府に対して一段の透明性を求める考えを示した。

 公使は「中国側は丁寧な対応だった」とする一方、暴動で襲撃されたラサ市内の学校を視察した際、襲撃の理由について納得のいく説明が得られなかったなどと語った。

 公使によると、チベット自治区のシャンパプンツォク主席は視察に参加した各国外交官と28日に会談。

 主席は、デモ参加者側に3人の死者が出たほか、複数のけが人が出たことを明らかにした。抗議運動の取り締まりについて「公の場で国家分裂や独立を主張すること自体、中国では違法だ」と述べ、平和的なデモも処罰対象になるとの見解を示した。

 主席は、大規模暴動が起きる前の今月10日にラサで起きたデモは非暴力デモだったことを事実上認めた上で、このデモでも複数の参加者を拘束した事実を確認したという。

 

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