【ラサ(中国チベット自治区)28日共同】大規模な暴動が起きたチベット自治区ラサを中国政府の手配で取材していた共同通信など一部外国メディアの記者は28日、3日間の日程を終えラサを離れた。暴動のひどさや復旧に向けた地元政府の努力をアピールする内容が目立ったが、記者の独自行動は制限されず、暴動を鎮圧した当局の自信をうかがわせた。
「14世は祖国に背き、歴代ダライ・ラマの愛国精神にも背いた。チベットは中国の一部。祖国の統一と社会の安定を妨げることはやめてほしい」。チベットの仏教協会幹部、チュカン活仏は28日、記者団と会見し、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世を批判、暴動を厳しく非難した。
取材対象の発言はある程度想像通りの内容だったが、予想外だったのは記者の独自の行動に対し制限がなかったことだ。
今回の日程は実質的に27日に始まり、暴動で破壊された市中心部の商店街や学校、犠牲者の関係者、被害を受けた住民向けの支援センター、負傷した武装警察官、逮捕された容疑者などの取材が手配された。