【ローマ=松浦一樹】イタリア南部特産のモッツァレラチーズから人体に有害なダイオキシンが検出された問題で、伊政府は27日、汚染が確認されたチーズ加工25業者の製品は「日本などに輸出されていない」とする報告書を欧州連合(EU)に提出した。
一方、EUは同日、伊政府に対し、「説明が足りず、安全対策も示されていない」として、食品安全管理の強化を求めた。
伊保健省によれば、汚染の疑いが浮かんだチーズ加工業者への強制検査で、製品22検体と原料である水牛の乳4検体から、EUの基準値(1兆分の3グラム)を上回るダイオキシンが検出された。報告書では「基準値をわずかに超えただけ」と説明、日本や欧州向けの輸出品の中に汚染製品は含まれていないとした。
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