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2008年3月30日

 こん身の気合とともにバーベルを持ち上げる。ウエイトリフティングを知ったのは東京オリンピックで三宅義信が金メダルを獲得したときだ

筋力の限界に挑む興奮を、ウエイトリフティングの「聖地」金沢で開かれている全国高校選抜大会に覚える。選手はスナッチとジャーク合わせて自分の体重の二倍以上の重さのバーベルを持ち上げる。単なる力自慢でなく足腰のバネやスピード、バランスなどが重要らしい

イスラム教最大の聖地をメッカという。サウジアラビアにありメッカへの巡礼には、毎年、二百万人以上が訪れる。そこから、重要な場所や中心地をメッカすなわち聖地と言うようになった。例えば「高校野球のメッカ甲子園」という具合である

いろんなスポーツの「聖地」づくりは財団法人地域活性化センターが中高生のスポーツ拡大や地域振興を狙って設けた制度である。ハンドボールの「聖地」氷見市でも二十九日まで全国中学生選手権が開かれていた

地方都市が世界のトップレベルの選手を育て、選手も自分を育んでくれた「聖地」を記憶に残す。明日の日本を支える若い力に金沢をグイッと持ち上げてほしい。


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