飯塚市立頴田病院の閉院式であいさつする斉藤市長

飯塚市立頴田病院の閉院式であいさつする斉藤市長

 飯塚市立頴田病院(同市口原)で29日、閉院式があった。31日に、約50年にわたった公立病院としての歴史に幕を閉じる。4月1日からは、麻生グループの医療法人博愛会(みやこ町)が運営する「頴田病院」として再出発する。

 3年以内に病棟を建て替えることなどを条件に、建物は無償譲渡され、土地は無償貸与される。診療は内科や外科など5科で、休診している小児科と泌尿器科の再開を目指す。病床は96床。

 閉院式には、斉藤守史市長や病院関係者ら約50人が出席。斉藤市長は「大切な病院が引き継がれ、ほっとしている」と述べ、博愛会の岡松秀一理事長は「地域に信頼されるよう努力したい」とあいさつした。

 頴田病院は1959年、頴田町立頴田病院として設立。67年に現在の場所に移転し、旧頴田町を中心に地域医療を支えてきた。赤字経営が続き、市が民営化を決定。本年度末の累積赤字は約4億2000万円に上る。

=2008/03/30付 西日本新聞朝刊=