在米チベット人　国連前で抗議

　【ニューヨーク＝長戸雅子】中国チベット自治区のラサで、中国支配に抗議するデモ隊に治安部隊が発砲、死者が出たことを受け、ニューヨーク州周辺に住むチベット出身の学生ら約７０人が１４日、国連本部前で抗議デモを行った。

　参加者は「中国よ恥を知れ」「正義が欲しい」と中国政府を批判するシュプレヒコールを繰り返した。

　チベット独立を主張する若者らによる非政府組織「チベット青年会議」幹部のチメ・ツィーリンさん（３８）は「ラサからのニュースを知ってみな自発的に集まった。犠牲者は当初２人と聞いたが、その後どんどん増えているようだ」と顔を曇らせた。

　ツィーリンさんは「安全保障理事会をはじめ、国連はこの問題を取り上げるべきだ。人権問題を重視する国であるなら、チベットに自由の日が来るまで、北京五輪に参加すべきではない」と訴えた。