インド・デラ(CNN) チベットの中国支配に抗議するため、チベット亡命政府のあるインド北部ダラムサラから国境に向かってデモ行進していたチベット人100人が13日、インド警察当局によって阻止された。
現場の映像には、インド人の警官隊がデモ参加者らを強引に警察車両に乗せる様子が記録されており、1人のデモ参加者が警官4人に引きずられている場面もある。デモ参加者らは車内から窓を叩きながら「チベット独立」を叫んでいる。
デモ隊は8月の北京五輪を前に、中国のチベット政策に抗議していた。警察に阻止された際、デモ行進は3日間を経過したところで、移動距離はわずか75キロだった。主催団体の1つであるチベット青年会議の関係者は「チベット問題が解決しない限り、われわれは中国の占領に反対する」と述べた。
インド国内には13万人の亡命チベット人がおり、インド政府は過去にこうしたチベット人が、チベット仏教の精神的指導者ダライ・ラマ14世の拠点であるダラムサラを離れることを禁じる可能性を示唆した。ただ、チベット青年会儀の関係者は、亡命政府とは無関係に活動している、と語った。
12日には、インドの首都ニューデリー市内の中国大使館前で抗議集会があった。また、民間非営利組織のラジオ放送RFAによると、11日にチベットのラサ近郊で、数百人のチベット仏教僧と中国の警官隊が衝突。仏教僧らはチベット動乱から49年記念の抗議行動を行い、この日は2日目だった。ニューデリーとネパールの首都カトマンズでも、亡命チベット人の抗議行動が行われた。