1982年、夏。9歳の和田喜代美(桑島真里乃)は、父・正典(松重豊)の実家がある福井県小浜市に母・糸子(和久井映見)や弟の正平(星野亜門)と共に引っ越す道中にあった。正典が若狭塗箸職人の祖父・正太郎(米倉斉加年)といさかいを起こして以来、10年ぶりの里帰りである。小浜に辿り着いた一家は、元芸者の祖母・小梅(江波杏子)や叔父・小次郎(京本政樹)と喜びの再会を果たす。だが正太郎は、塗箸を継ぎたいと頭を下げる正典を許そうとしない。一方喜代美は転校先の小学校で、同姓同名の同級生・和田清海(佐藤初)と出会う。学校一優秀で人気者の清海に対して、喜代美は何かにつけ脇役扱いされてしまう。何とかクラスの人気者になろうと糸子まで巻き込んで頑張る喜代美だが、結果はことごとく裏目に出る。唯一の慰めは、祖父の箸工房で聞く落語だった。落語の面白さに惹かれ工房に通ううちに、喜代美は正太郎とすっかり仲良しに。そしていまだに折り合わない正太郎と正典を仲直りさせようと、必死になる。だが喜代美の願いもむなしく、正太郎は病で突然倒れてしまう。
1982年夏。9歳の和田喜代美(桑島真里乃)は、父・正典(松重豊)の実家がある福井県 小浜市に母・糸子(和久井映見)と共に引っ越す道中にあった。正典が若狭塗箸職人の祖父・正太郎 (米倉斉加年)といさかいを起こして以来、10年ぶりの里帰りである。小浜に辿り着いた一家は 元芸者の祖母・小梅(江波杏子)や叔父・小次郎(京本政樹)と喜びの再会を果たす。 だが正太郎は後を継ぎたいと頭を下げる正典を認めようとしない。
小浜に越してきた喜代美(桑島真里乃)は転校先の小学校で、同姓同名の同級生・和田清海 (佐藤初)と出会う。学校一頭が良くきれいで人気者の清海に対して、何かと地味な喜代美は 次第に脇役扱いされるようになる。一方和田家では、いまだに正太郎(米倉斉加年)と 正典(松重豊)が和解できずにいた。ある日喜代美は、正太郎の工房から流れてくる不思議な声に ひかれ、つい工房に入り込んでしまう。
正太郎(米倉斉加年)の工房でラジカセから流れていた落語に、思わず笑ってしまう喜代美 (桑島真里乃)。落語に夢中になり正太郎ともすっかり仲良くなるが、学校では相変わらず人気者の 清海(佐藤初)の陰で縮こまっている。何とかクラスの人気者になりたい喜代美は、勝山への遠足で 糸子(和久井映見)に特製豪華弁当を頼むのだが……。
正典(松重豊)と正太郎(米倉斉加年)がついに正面から衝突し、正太郎は正典に「和田の塗箸は、 わしの代でおしまいや」と言われてしまう。なんとか二人を仲直りさせたい喜代美(桑島真里乃) だが、和解のための宴を用意しようとして、台所をめちゃくちゃにしてしまう。その姿を見た正典は 意を決して初めて自分から頭を下げるが、正太郎はどうしても許そうとしない。ある日喜代美は 清海の父・和田秀臣(川平慈英)と出会う。
工房で倒れた正太郎(米倉斉加年)は、もはや回復の見込みはなかった。喜代美(桑島真里乃)は 必死になって祖父のラジカセを病室に持ちこみ、死の床の正太郎に落語を聴かせる。陽気な落語の声に、 糸子(和久井映見)も正典(松重豊)も不謹慎と思いつつ思わず笑いをこらえきれない。皆の笑い声 に意識を取り戻した正太郎は「一回きりの人生。ぎょうさん笑ろた方がええ」と喜代美に伝える。
正太郎(米倉斉加年)の死から立ち直れない喜代美(桑島真里乃)は、祖父の工房で泣きながら 日々を過ごしている。正典(松重豊)は一度は塗箸職人の道をあきらめようとするが、正太郎の 本当の思いを知り、秀臣(川平慈英)の塗箸製作所で箸作りの仕事に就くことになる。家族それぞれ が正太郎を思う中、喜代美は突然糸子(和久井映見)に、祖父から聞いた梅丈岳でかわらけ投げを したい、と言いだす。
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