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大統領選の中傷合戦さらに過熱

2008年03月29日09時06分

 米大統領選の民主党候補者指名レースを争うオバマ上院議員とヒラリー・クリントン上院議員の両陣営が、熾烈(しれつ)な中傷合戦を演じている。互いの過去をあげつらったり、「裏切り者」とののしりあったり。いさかいが泥沼化し、意中の人が選ばれなければ共和党のマケイン上院議員を支持する、と表明する人まで出てきた。

 「狙撃をかいくぐって着陸し、空港では頭を低くして車に走った」。クリントン氏が17日の講演で、豊富な外交経験を示す例に挙げた96年のボスニア訪問の「武勇談」が話題になった。実際にはゆうゆうと飛行機から降りてくる様子が当時のビデオ映像に残っていた。

 オバマ陣営は「誇張の一例」と批判。クリントン氏は24日、「誤った話をした」と認めたが、25日の記者会見でオバマ氏が通っていた教会の牧師が白人を敵視する「過激発言」をしていた問題を「親類は選べないが、牧師や教会は自分で選ぶことができる」と蒸し返し、「批判の矛先をかわそうとしている」と指摘された。

 「舌戦」はそれだけにとどまらない。ビル・クリントン前政権で国連大使やエネルギー長官を歴任し、このほどオバマ氏支持を表明したニューメキシコ州知事のリチャードソン氏に対し、クリントン陣営はキリストを裏切った弟子になぞらえて「ユダ」と批判。

 一方、オバマ氏が愛国者ではないかのような発言をしたクリントン前大統領を、オバマ陣営幹部は戦後米国で吹き荒れた共産主義者糾弾のマッカーシズム(赤狩り)と形容して波紋を広げた。

 相手側への嫌悪感も広がり、27日に発表されたギャラップ社の世論調査では「オバマ氏が民主党候補になったらマケイン氏に投票する」と答えたクリントン氏の支持者が28%。「クリントン氏が候補になればマケイン氏に投票する」というオバマ氏の支持者も19%いた。

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