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春日部市は二十八日、同市立病院（小谷昭夫病院長）の入院患者家族の行為が、診療妨害に当たるとして差し止めを求めていた仮処分申請で、さいたま地裁越谷支部が同申請を認めたと発表した。顧問弁護士によると、患者家族に対する医療妨害禁止の仮処分決定は全国でも珍しいという。
仮処分を受けたのは、同病院に二〇〇六年三月から入院中の九十歳代女性の春日部市在住の息子とその妻（ともに六十歳代）。
同市などによると、患者家族は病院の医師や看護師に対し、大声を出して怖がらせたり、「シャワーでやけどさせた」「虐待した」などと事実に反する言葉を繰り返し、診療の妨害をしたという。
さいたま地裁越谷支部は三月二十五日、「虚偽の言辞を用いるなどしてひぼう中傷したり、他の患者や家族らに信頼を損なわせるなどして診療行為を妨害してはならない」と命令を下した。
同市は〇七年五月から越谷簡易裁判所で話し合いによる解決を目指したが患者家族が呼び出しに応じないため、今年二月、仮処分申請に踏み切った。
患者家族は三月十八日、同病院に対し、プライバシーを漏らしたなどとして、さいたま地裁越谷支部に仮処分を申請しているという。
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