公立米内沢総合病院を運営する北秋田市上小阿仁村病院組合(管理者、岸部陞北秋田市長)からの脱退の意向を表明していた上小阿仁村の小林宏晨村長(同組合副管理者)は27日までに「北秋田市議会などからの合意が得られない」として今月末までの脱退を断念した。
小林村長は今月12日に岸部管理者に対して「08年3月末をもって組合から離脱したいので組合の解散を協議してほしい」との文書を送っていた。だが25日の病院組合議会で、同病院経営改善策の一環の職員給与削減条例案が否決された。
26日には岸部管理者らと話し合いを持ち解散を求めたが不調に終わった。さらに組合解散には北秋田市議会、村議会でそれぞれ議決する必要があるが「現状では同市議会の合意は得られない」との判断をしたものと見られる。
北秋田市では現在、来年10月オープンをめどに北秋田市民病院が建設中。計画では完成すると米内沢総合病院は北秋田市内のほかの2病院とともに市民病院に統合される予定。合併前に村と旧4町は「09年3月末まで組合を継続させる」との合意書を締結している。小林村長は「来年3月末まで付き合わざるを得ない」と話している。【村川幸夫】
毎日新聞 2008年3月28日 地方版