茨城県土浦市のJR荒川沖駅周辺で8人が殺傷された事件で、無職、金川真大容疑者(24)=殺人容疑で逮捕=が8人の首周辺を狙って切りつけていたことが24日、県警の調べで分かった。金川容疑者は、逮捕容疑となった19日の無職、三浦芳一さん(72)殺害について「三浦さんとは面識もトラブルもない。たまたま見かけたので刺した」などと供述。事前にナイフを購入しており、県警は、計画的に明確な殺意を持って無差別殺人を図った可能性もあるとみて、一連の事件の動機を追及している。
調べでは、金川容疑者は23日午前11時ごろ、土浦市の荒川沖駅の構内と、駅東口のショッピングセンターに連結する通路で、男女8人を刺した。死亡した会社員、山上高広さん(27)はのどの左付近を1カ所刺され、ほぼ即死状態だった。他の被害者も肩や頭など胸から上の傷が大半だった。
金川容疑者は同市内で無職、三浦さんを殺害したとして指名手配中だった。三浦さんの事件前、自分の預金口座からほぼ全額の約40万円を数回に分けて引き出した。同市内で包丁を、携帯サイトを通じてサバイバルナイフも購入したという。
2本のうち1本は両事件で使われ、金川容疑者は8人殺傷事件の前日には携帯電話から警察を挑発するような110番電話もかけていた。110番をした以外は、ほぼ携帯電話の電源を切っていたことも判明。県警は、携帯電話の位置情報による居場所の特定を恐れていた可能性があるとみている。
捜査本部は25日以降、山上さんの遺体を司法解剖し、詳しい死因を調べる。
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