豪防衛省に100億ドルの節約を要求
フィツギボン国防相が厳命
3月22日付オーストラリアン紙週末版は、ジョエル・フィツギボン国防相が防衛省に対して今後10年間で100億ドルの節約を命じたと報道した。防衛省では2001年以来軍属の雇用が4,000人膨れ上がり、20,000人に達しているため、その人員整理も行われることになると予想している。ただし、政府は、防衛予算は今後も実質で年間3%ずつ増額すると保証している。また、リンゼー・タナー予算大臣は政府省庁全体の予算削減を求めており、3.25%の「能率配当」制度も実施するが、防衛省内の武官業務もこの予算削減の影響を受けない。しかし、同紙によると、装備、人事、防衛活動などのコスト予測が大幅に膨れ上がると知らされたフィツギボン大臣がコスト抑制を指示した。しかし、数日前に大臣が、220億ドルの防衛予算は「めちゃくちゃだ。省内業務や防衛力維持のコストを過少評価し、予算不足を招いていて危険なほどだ」と認めており、今後10年間の業務、人事のコスト過少評価は60億ドルに達すると思われるとして、主要装備プロジェクトに問題が起きていると認めた。同紙が入手した防衛省内部覚え書きは、日付が3月20日付、防衛省のトップ、ニック・ワーナー氏と国防軍総司令官アンガス・ヒューストン空将の署名が入っており、省全体で年間10億ドル、年間予算の約5%を節約するようにと指示している。この覚え書きの日付は、ケビン・ラッド連邦首相が三軍司令官を新たに任命し、ヒューストン空将の留任を発表した翌日にあたる。しかし、この節約命令と予算不足の現実にどう折り合いをつけるのか大きな困難が予想される。(AAP)
文末に(AAP)とある記事は、AAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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