国連の要請でアジア地域のエイズの現状を調べた独立調査委員会は26日、2020年までにアジアのエイズウイルス(HIV)感染者数が倍増して1000万人に達する可能性があるとした報告書を国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長に提出、各国に予防対策の強化を呼びかけた。
報告書によると、07年のアジアのHIV感染者は約490万人。この年新たに約44万人が感染し、約30万人がエイズが原因の病気で死亡した。夫から妻への二次感染などにより、女性の感染者が増えているのが特徴という。
日本の現状について、独立委の研究員は「ほかのアジアの国々に比べて感染数は少ないが、男性同士の性交渉を原因とする感染が増え、増加傾向にある」と警告した。