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【社会】

医師への中傷禁じる仮処分 入院患者の親族に地裁命令

2008年3月28日 19時23分

 埼玉県春日部市は、市立病院に入院している患者の親族が医師や看護師に対し、大声で怒鳴り中傷を繰り返したとして、さいたま地裁越谷支部に医療妨害禁止の仮処分を申し立て、認められたと28日、発表した。決定は25日付。

 同支部の決定書は「病院に対する信頼を損なわせるなどして、診療を妨害してはならない」として、親族に中傷などの行為をやめるよう命じている。

 市側の代理人弁護士は「医療行為に対する妨害禁止の仮処分は全国初ではないか。現場を疲弊させる行為の歯止めになる」と話している。

 市によると、2006年3月から入院した90代女性の60代の息子夫婦が、医師を長時間拘束して詰問したり「シャワーでやけどをさせられた」「看護師から虐待を受けている」などの虚偽の中傷を繰り返したりしたという。

 市は職員やほかの患者から苦情が寄せられたため昨年5月に調停を申請、夫婦側が応じなかったため今年2月に仮処分を申し立てていた。

(共同)
 

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