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【経済】

創業家役員が完全に姿消す 三洋、井植敏彰氏が退職

2008年3月28日 19時05分

 三洋電機は28日、創業家出身の井植敏彰常務執行役員(41)が31日付で退職する、と発表した。敏彰氏は創業者の故井植歳男氏の孫で、社長、会長を約20年務めた敏氏(76)の二男。昨年4月に敏氏の長男敏雅氏(45)が社長を退いたのに続き、井植家の役員が完全に姿を消すことになった。

 三洋は、敏彰氏の退任について「本人の申し出によるもの」と説明している。

 敏彰氏は、海外マーケティング子会社の社長を歴任するなど海外畑が長く、現在は三洋TVインターナショナル社長。4月からは、海外営業本部中国地域営業統括責任者に就任する予定だった。

 ある関係者は「彼の退任で、三洋にグローバル市場で事業を見られる人材がほとんどいなくなった」と話している。

 敏彰氏をめぐっては、常務執行役員でありながら中国部門の営業責任者にとどまることについて、事実上の創業家外しとの見方もあった。

 現在、敏氏は代表客員、敏雅氏は特別顧問の肩書を持つものの、経営には一切関与していない。

(共同)
 

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