2008年3月28日 12時0分更新
4月1日から民営化される富山県氷見市の氷見市民病院は、必要な看護師が確保できないことから民営化後も医療の体制を維持するとしていたこれまでの方針を変更して病棟の一部を閉鎖し、ベッド数もおよそ50床削減してスタートすることがわかりました。
氷見市の氷見市民病院は、長年、赤字経営が続き、富山県内の公的な病院では初めて4月1日から石川県の金沢医科大学が管理運営を引き継ぎ、公設民営化されることになっています。
氷見市と金沢医科大学では、地域医療を守るために民営化後もこれまでの医療の体制は維持するとしてきましたが、必要な看護師が確保できず、体制を縮小してスタートすることが関係者の話でわかりました。
現在は6つある病棟のうち2つの病棟が入っている建物を閉鎖し、残りの病棟にすべての入院患者を移動させるということです。
これによってベッド数は当初、氷見市や金沢医科大学が予定していた250床よりおよそ50床少ない、200床程度に削減されます。これについて金沢医科大学は、「今回の措置は民営化を円滑に進めるためのあくまでも一時的な措置だ」と話しています。
氷見市民病院の公設民営化は、富山県では初めてのケースとして地域医療の水準が維持されるかどうか注目されてきましたが、スタート時から体制の縮小を迫られることになりました。