長崎県は27日、県が航空会社と開いた会議の議事録が、県職員の自宅のパソコンからファイル交換ソフトを介してインターネット上に流出したことを明らかにした。航空会社側の出席者が、別の地域航空会社2社を名指しし「(経営が)危ない」と述べた発言が入っていた。県は、議事録が掲載された掲示板に削除を申し入れたが、断られたという。
流出したのは、県と航空会社が昨年11月に航空政策について協議した会議の議事録と、観光イベントの写真1枚。議事録は、長崎空港と離島を結ぶ第三セクターの地域航空会社「オリエンタルエアブリッジ」の経営状況について協議したものという。
今月26日、ネットの掲示板に情報が書き込まれていることが分かり、調査したところ、議事録は県地域政策課の男性職員が自宅のパソコンで作成、保存していたことが分かった。その後、家族がファイル交換ソフト「LimeWire」(ライムワイヤー)をインストール、暴露ウイルスに感染したため、流出したという。
県は航空会社に謝罪。「議事録は正確なものではないが、さらなる削除要請など対策を検討したい」と話している。
県では05年にも、職員のパソコンから「Winny」(ウィニー)を介して内部情報が流出した。【錦織祐一】
毎日新聞 2008年3月27日 23時15分