報道発表資料 [2008年3月掲載]
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「中杉通り自転車道社会実験」結果について

平成20年3月27日
青少年・治安対策本部

 東京都は、杉並区と協力して歩行者、自転車及び自動車のそれぞれが安心して利用できる道路空間を確保するため、既存の道路空間を利用した自転車の走行空間の有効性、適用可能性について検証するとともに、課題を抽出するための社会実験を実施しました。その結果がまとまりましたので、お知らせします。

社会実験の結果

 ※結果概要から抜粋

自転車道の有効性

(1)自転車と歩行者の分離による自転車道の有効性を確認した

  • 中杉通り東側部分の自転車の約9割が自転車道を利用した

(2)自転車、歩行者の安全性、快適性に対する自転車道の有効性を確認した

  • 「安全性」、「快適性」では、それぞれ自転車利用者の約8割、歩行者の7割以上が、自転車道設置により改善したと回答した

(3)自転車走行空間整備への要望の高まりを確認した

  • 整備への要望は、「実施すべき」が6割、「改善して実施」を含めると9割
  • 「改善して実施」の意見では、自転車の交通ルール・マナーの徹底を望む声が多い

自動車交通への影響

(1)自動車の交通流(渋滞等)の大きな変化が見られなかった

(2)実験区間周辺地区の駐車場では、駐車台数、利用率に大きな変化はなかった

自転車道の課題

(1)交差点での自転車と歩行者、自転車道内での自転車相互の安全確保の課題を確認した

  • 交差点部では、自転車道を通行する自転車と横断歩道を通行する自転車・歩行者の交錯が多く発生した

(2)車道一車線減少による沿道利用(荷捌きやタクシー乗降等)の停車やバスの停車などへの対応に課題を確認した

  • 自転車道設置により、沿道利用の停車スペースがなくなり、走行車線上に停車車両が発生し、無理な追越など一時的に安全で円滑な自動車通行が阻害された

(3)整備方法について、約6割が自転車道設置、約4割が他の整備手法を回答

今後の検討

(1)今後は自転車通行帯(自転車レーン)や自転車歩行者道なども含めて、自転車走行環境の整備手法について、引き続き検討する

(2)住民参加のもと、「自転車ルール遵守・マナー向上」対策も併せて実施

中野通り自転車道社会実験 結果報告書(PDF形式:782KB)
「中野通り自転車道社会実験」結果概要(PDF形式:881KB)

問い合わせ先
青少年・治安対策本部総合対策部交通安全課
  電話 03−5388−3115