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群大病院手術ミス損賠訴訟:遺族側の請求棄却--地裁で判決 /群馬

 群馬大付属病院(前橋市)で肺がんの手術を受けた高崎市の男性(当時65歳)が大量出血で死亡したのは、執刀医らに過失があったためとして、遺族が同大を相手取り、慰謝料など約5900万円の賠償を求めた訴訟で、前橋地裁の小林敬子裁判長は26日、請求を棄却した。

 判決によると、男性は03年12月、肺がん手術のため入院。手術直後に右肺動脈から突然大量出血し、出血性ショックで翌日死亡した。原告側は、その後の病理解剖で肺動脈の壁に欠損が見つかったため、「手術時に縫合器の操作を誤り、壁を傷つけた。医師らの注意義務違反」と主張したが、病院側は「欠損部分は手術中に見えない部分。出血は予測不可能」などと反論していた。

 判決は、手術と動脈壁欠損との因果関係を認めたが、男性に血液の流れが悪くなる病気があったと認定。動脈壁がもろかったなどとして、「医師の過失は認められない」とした。

 遺族の1人は「前日まで元気に歩き回っていたのに……。手術後、意識が戻らないままの死で、やりきれないが結果は仕方ない。ただ、請求したことは間違っていなかったと思う」と話した。【鈴木敦子】

毎日新聞 2008年3月27日 地方版

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