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【国際】

「自由欲しい」と直訴 チベット寺院で若手僧侶

2008年3月27日 20時44分

 中国チベット自治区ラサのジョカン寺で、外国メディアの記者に「自由が欲しい」と訴える若い僧侶=27日(共同)

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 【ラサ(中国チベット自治区)27日共同】「ダライ・ラマは暴動と関係ない」「政府の言っていることはうそだ」。27日、中国政府手配の取材で北京からチベット自治区ラサ入りしている外国メディアの記者団がチベット仏教の最有力寺院ジョカン寺で取材中に、外出を禁止されている若い僧侶ら30人ほどが突然現れて叫びだし「自由が欲しい」などと興奮した様子で“直訴”した。

 僧侶らが姿を見せたのは27日午前。ラサ中心部にある同寺院で、記者団が責任者から14日の暴動後の対応などを聞いていた時だった。

 「うそだ。みんなうそだ」。1人の僧侶が記者らに近づき、叫んだ。「何がうそなんだ」と聞くと「みんなだ。政府の言っていることだ」と声を震わせて訴える。チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の関与について「(暴動に)関係ないとみんな分かっている」と叫ぶ僧侶も。

 外国メディアに政府の見解を否定するような意見を訴えれば、厳しい処分を受ける可能性もある。だが、訴えを伝えるため、危険を承知で外国メディアの記者らを待ち受けていたようだ。

 

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