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騒乱の地ラサ、緊迫ルポ! 欧米メディアが初取材 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:中国
中国チベット自治区ラサは、騒乱から28日で2週間を迎える。中国当局による厳しい取り締まりで表面的には落ち着きを取り戻しているようだ。しかし、チベット族の反発はくすぶっている。騒乱後初めてラサに入った欧米メディアが、中国当局の監視を受けながら伝えるラサの現状をまとめた。
ハプニング
取材団は通常、まとまって行動しており、完全に自由な取材は許されていないようだ。AP通信によると、27日、中国政府の案内で旧市街にあるジョカン寺(大昭寺)周辺を訪れた際、30人ほどの僧侶が来て、当局者と騒ぎになった。
「チベットは自由ではない!」「(抗議行動と)ダライ・ラマ14世には何の関係もない」。僧侶らはこう言って取材陣に近づいた。当局者が「チベットは何世紀にもわたって中国の一部だった」と説明する声が聞こえたためらしい。
当局者は取材陣に現場を離れるよう叫んだ。ある僧侶は「恐らく逮捕されるだろうが、仕方ない」と覚悟を語った。僧侶らはAP通信に、14日の大規模騒乱以降寺を警備してきた部隊は取材陣の訪問を前に、現場から姿を消したと話した。
市街分断
ラサは、チベット族が多く住む東側と漢族が住む西側に分かれている。新たに造成された漢族の居住地区には警察官の姿が散見された程度。一方、チベットにあるジョカン寺周辺には、治安部隊が配備されていた。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、チベット族の居住地域のあらゆる通りで黒こげの建築物がみられた。いずれも漢族所有の建物とされる。チベット族の所有する建物にはスカーフが掲げられ、襲撃を免れていたからだ。