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騒乱の地ラサ、緊迫ルポ! 欧米メディアが初取材 (1/2ページ)

2008.3.27 20:16
このニュースのトピックス中国
ラサ市内を行く中国警備部隊(AP)ラサ市内を行く中国警備部隊(AP)

 中国チベット自治区ラサは、騒乱から28日で2週間を迎える。中国当局による厳しい取り締まりで表面的には落ち着きを取り戻しているようだ。しかし、チベット族の反発はくすぶっている。騒乱後初めてラサに入った欧米メディアが、中国当局の監視を受けながら伝えるラサの現状をまとめた。

ハプニング

 取材団は通常、まとまって行動しており、完全に自由な取材は許されていないようだ。AP通信によると、27日、中国政府の案内で旧市街にあるジョカン寺(大昭寺)周辺を訪れた際、30人ほどの僧侶が来て、当局者と騒ぎになった。

 「チベットは自由ではない!」「(抗議行動と)ダライ・ラマ14世には何の関係もない」。僧侶らはこう言って取材陣に近づいた。当局者が「チベットは何世紀にもわたって中国の一部だった」と説明する声が聞こえたためらしい。

 当局者は取材陣に現場を離れるよう叫んだ。ある僧侶は「恐らく逮捕されるだろうが、仕方ない」と覚悟を語った。僧侶らはAP通信に、14日の大規模騒乱以降寺を警備してきた部隊は取材陣の訪問を前に、現場から姿を消したと話した。

市街分断

 ラサは、チベット族が多く住む東側と漢族が住む西側に分かれている。新たに造成された漢族の居住地区には警察官の姿が散見された程度。一方、チベットにあるジョカン寺周辺には、治安部隊が配備されていた。

 英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、チベット族の居住地域のあらゆる通りで黒こげの建築物がみられた。いずれも漢族所有の建物とされる。チベット族の所有する建物にはスカーフが掲げられ、襲撃を免れていたからだ。

このニュースの写真

ラサ市内を行く中国警備部隊(AP)
寺院入り口で、訪れた外国ジャーナリストらを見る僧侶たち(AP)
欧米ジャーナリストの取材を受けたあと戻っていく僧侶たち(AP)
破壊された店を見る子供をおぶった女性(AP)
中国チベット自治区ラサのジョカン寺で、外国メディアの記者に「自由が欲しい」と訴える若い僧侶=27日(共同)
中国チベット自治区ラサのジョカン寺で、外国メディアの記者に訴えかける若い僧侶=27日(共同)
中国チベット自治区ラサのジョカン寺で、外国メディアの記者に「自由が欲しい」と訴える若い僧侶=27日(共同)
27日、中国チベット自治区ラサのジョカン寺で、外国メディアの取材中に現れ、中国政府がうそを言っているなどと訴え泣く僧侶ら(ロイター)
27日未明、中国チベット自治区ラサのポタラ宮広場前で、礼拝するチベット民族の住民(共同)
中国チベット自治区に隣接する雲南省迪慶チベット族自治州香格里拉に駐留し、荷物を担いで移動する武装警察の部隊=27日(共同)
中国チベット自治区に隣接する雲南省迪慶チベット族自治州香格里拉に駐留し、荷物を担いで車両に乗り込む訓練をする武装警察の部隊=27日(共同)
中国チベット自治区に隣接する雲南省迪慶チベット族自治州香格里拉の市街地を車両に乗って移動する武装警察官=27日(共同)
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