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値上げ:4月から一気に拡大 品目数は「狂乱物価以来」

 穀物、原油価格の高騰に伴う食品や日用品の値上げが続いているが、年度替わりの4月から商品やサービスの値上げが一気に拡大する。昨年からの値上がり品目数は「1970年代の狂乱物価以来」(大手スーパー幹部)との指摘もある。特に4月からの小麦価格の大幅な上昇で、パンやめん類など主食に使われる食材の再値上げは避けられそうになく、家計を直撃しそうだ。

 国内需要のほとんどを外国産に頼る小麦は政府がほぼ全量を輸入し、国内製粉各社に売り渡している。小麦の国際価格上昇に伴い、政府が4月から売り渡し価格をさらに30%引き上げるのを受け、製粉各社は昨年秋に続き小麦粉を再値上げする。パンやカップめんメーカーはすでに再値上げを検討しており、幅広い食品に今後、波及するのは避けられない。

 乳製品の価格アップも目立つ。穀物類の高騰で牛の餌が値上がりしているためで、「価格の優等生」と呼ばれる牛乳は30年ぶりの値上げだ。大豆高騰の影響でしょうゆや食用油の価格も上がる。

 サービス関連では、電力やガス各社が4~6月に料金を上げる。東京電力など電力4社と大阪ガスは96年の現行制度導入以来、最大の値上げ幅。日本航空と全日本空輸は国内線運賃を4年連続で上げる予定で、出張や旅行にも影響が出そうだ。

 大手スーパーなどは小売価格を上げないよう努力してきたが、メーカー側の相次ぐ値上げで価格転嫁せざるを得ない状況になっており、消費者の家計を圧迫し始めている。【工藤昭久】

毎日新聞 2008年3月27日 22時10分

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