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道路特定財源:福田首相会見 詳報その2

 (質疑応答)

 --民主党は、暫定税率の即時撤廃を求めている。総理の提案だと「検討する」ということだが、検討というのは、廃止というのが念頭にあるのか。

 福田首相:道路特定財源制度は、今年の(税制の)抜本改正時に廃止し、(平成)21年度から一般財源化すると申しています。

 --暫定税率を廃止するとしても(平成)21年度から?

 福田首相:そうです。

 --本年度の予算の組み替えは考えていない?

 福田首相:暫定税率を廃止するといった話はあるが、野党のみなさんが言っているが、財源が不足します。また税率が下がるわけですから、ガソリンの値段が下がるわけですね。そのことによってどういうことが起こるかというと、ガソリンが一体いつまで下がるかということもあるかもしれませんが、ガソリンのユーザーは大変、混乱します。同時に2兆6000億円という財源が失われる。税金が。その結果、もちろん道路の整備費がなくなるということもありますが、地方に行くお金がなくなります。

 ある党は「地方には不足しないようにする」と言っておられるようですが、それはどこからお金が出てくるのか。中央から出ていくということがあれば、そのお金をどこから調達するのか、といった当然の問題が出てくる。その問題に対しての説明をいただいていないので、正直分かりません。

 そういうことが本当に現実的に可能なのかどうかを考えますと、暫定税率を20年度から廃止するという議論は、現実無視の議論だと思っています。

 --民主党は即時廃止を求めているが、総理の提案を野党が受け入れなかった場合は、暫定税率の期限が失効するといった場合、衆議院の3分の2で再可決するといった考えはあるのか。

 福田首相:私は先のことは考えていません。この5日間で何をなすべきかを申し上げた通り、国民生活に混乱を生じさせない、地方を財政的に混乱させないようにする、そのことによって、日本の経済にとって悪い影響を与えないようにするということ。そういう観点からすると、それは暫定税率を維持する、ということを野党のみなさんにもご理解をいただかなければならない。また、ご理解をしていただきたい。そのため野党のみなさんと話し合いをしていきたいと考えております。

 --新提案には、与党側にも説明したと思うが、与党の了解は得られているのか。先ほど谷垣政務調査会長が来ていたが、その時は、党内の雰囲気はどうだったのか。

 福田首相:党側にはいろいろな意見がありますが、党のみなさんにも話をしました。おおむね了解をいただいたと私は理解しています。

 --ペーパーの6番目に、整備計画は20年度の道路予算の執行に厳格に反映させる、とあるが、これは20年度予算の予算案には手をつけないが、20年度に作る道路計画について不要なものについても、作らないようにするということか。

 福田首相:道路計画については、国会議論の中でもありました。この秋にセンサス調査の結果が出る。そういうことであれば、センサス結果が今の計画と大きくかい離しているということであれば、可能な限り是正していくことを視野に入れる。同時に、道路予算で競争政策がきちんと行われるかどうかを厳格に見ていかなければならない。また、無駄な排除も徹底的に行われなければならない。

 --民主党の主張とは、例えば、暫定税率の方向性がはっきりしない点とか、道路の暫定税率の特定財源を維持するとかで、隔たりが大きいように思うのですが、この案で民主党の了解を得る自信があるのか、それと民主党の話し合いでさらに妥協する余地があるのか。

 福田首相:最初の質問ですが、一般財源化する、どういう方向性でどう使っていくのかは、まさに与野党で協議していきたい、と申し上げています。別の協議の場を設けたいと話している。

 差があると言いますが、それは埋めなければならない。埋めるための努力を双方で行わなければならない。私どもは、こういう提案を行った。それに対してどのように応えていただくかは野党の責任になります。そのことを、残されたわずかな時間ではありますが、協議をしていきたい。その場を作っていきたいと思っています。

2008年3月27日

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